フィジアン・ドゥルアが、スーパーラグビーのタイトルを6年連続で獲得しているディフェンディングチャンピオンのクルセイダーズを倒した。3月11日、地元ラウトカのチャーチルパークでおこなわれた「2023 スーパーラグビー・パシフィック」の第3節でクルセイダーズと対戦し、試合終了間際に逆転して25-24で歓喜となった。
フィジアン・ドゥルアがニュージーランド勢に勝ったのは初めて。
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地元で大観衆のファンが声援を送るなか、ドゥルアは0-12で迎えた前半30分、7人制フィジー代表として東京オリンピックの金メダルにも輝いたことがあるCTBイオセフォ・マシがルーズボールを片手で拾い上げて約50メートル走りきり、会場を沸かせた。
35分にSHフランク・ロマニが自陣から仕掛けた速攻は、サポート選手の落球によりトライとはならなかったものの、チームは活気づき、50分(後半10分)に連続攻撃をFBイライサ・ドロアセセがフィニッシュし、コンバージョンも成功で同点に追いついた。
ドゥルアの勢いは止まらず、61分には右外でボールをもらったFLチョセヴァ・タマニがタックルを振りきって勝ち越しに成功。67分にはFLキティオネ・サラワが壁を破って力走し、オフロードパスをもらったWTBエロニ・サウがコーナーにトライを決めた。
対するクルセイダーズは若手を多く起用しながらも終盤に底力を発揮し、79分に逆転したが、22-24とされたドゥルアはリスタート後、果敢に攻め込み敵陣深くに入ってペナルティキックを得、SOケム・ヴァレティニがショットを決めて劇的な逆転勝ちとなった。
フィジー代表の予備軍ともいえるドゥルアは昨年から南半球最高峰リーグのスーパーラグビー・パシフィックに参戦し、1年目は2勝12敗で12チーム中11位だった。
しかし今年は、開幕節でモアナ・パシフィカに競り勝ち、クルセイダーズも撃破で、上位8チームが進むプレーオフ枠争いでも大会を盛り上げそうだ。また、ワールドカップを控えるフィジー代表にも好影響を及ぼすことは間違いない。