リーグワン2022-23のディビジョン1で、第9節までに6敗し下位に低迷していたトヨタヴェルブリッツが、8連勝していた昨季準優勝チームの東京サントリーサンゴリアスに黒星をつけた。3月5日に秩父宮ラグビー場で対戦し、27-20で熱闘を制した。
ヴェルブリッツは序盤からアグレッシブだった。
前半8分、相手にミスがあり、敵陣右深くでのマイボールスクラムになると、そこから展開してプレッシャーをかけられながらもつなぎ、WTB高橋汰地からロングパスをもらったWTBヴィリアメ・ツイドラキがインゴール左隅に飛び込み先制した。
ヴェルブリッツはディフェンスでも奮闘。接点のファイトは激しく、前半だけでターンオーバー成功は5回もあった。
対するサンゴリアスは24分、敵陣深くに入ってフェイズを重ね、SOアーロン・クルーデンからディフェンダー越しのパスをもらったWTB尾崎晟也が右隅にフィニッシュし、5-5の同点とした。
しかし、31分、スクラムでサンゴリアスに反則があって敵陣深くに入ったヴェルブリッツは、ラインアウトからモールでドライブすることはできなかったが、持ち出したHO彦坂圭克が突進してゴールに迫り、慶大生でアーリーエントリーのLOアイザイア・マプスアがピック&ゴーでインゴールに押さえ、デビュー戦トライとなった。
マプスアは、39分にはピンチの場面でラインアウトスチールのファインプレーもあった。
粘り強いディフェンスを続けたヴェルブリッツは、ハーフタイム前にペナルティゴール(PG)で加点し、15-5で折り返した。
後半もヴェルブリッツに勢いがあったが、10点ビハインドのサンゴリアスは53分(後半13分)、WTB尾崎のショートパントを使った個人技からチャンスを広げ、連続攻撃をWTBテビタ・リーがフィニッシュ。コンバージョンも決まり、3点差となった。
しかし、ヴェルブリッツは57分、ラインアウトからモールで押しきり、リードを拡大。
61分にサンゴリアスがFB松島幸太朗のトライで再び3点差としたが、ヴェルブリッツは74分、チーム一体となってフェイズを重ねてゴールに迫り、FL姫野和樹がピック&ゴーでインゴールにねじ込み、トライが認められた。FBティアーン・ファルコンがコンバージョン成功で貴重な2点を追加。
そして、ヴェルブリッツは終盤に入ってもディフェンスの奮闘が光り、タフな戦いを制した。
一方、敗れたサンゴリアスだが、最後にPGで7点差とし、プレーオフ争いで重要となるボーナスポイントを獲得している。