7人制ラグビーの女子日本代表“サクラセブンズ”は、世界の強豪が集う「HSBC ワールドラグビーセブンズシリーズ 2023」で過去最高成績の6位となったハミルトン大会(ニュージーランド)に続き、1月27~29日に開催されたシドニー大会(オーストラリア)でもトップ8入りしたが、順位決定戦では勝つことができず、8位に終わった。
大会2日目の女子準々決勝でニュージーランドに敗れた日本は、5位以下のトーナメントに臨み、フィジーに7-40と完敗。
開始30秒で失点すると、オフロードを巧みに使うフィジーに3連続トライを許し、主導権を握られた。
日本は前半最後にゴール前のスクラムから攻めて須田倫代がトライを奪い返したものの、後半もブレイクダウンのターンオーバーから失点するなど点差を広げられ、終盤、フィジーはイエローカードを提示され1人少なくなりながらも激しく日本にプレッシャーをかけ、6トライ目を決めて大差がついた。
7位決定戦では、1週間前のハミルトン大会で競り負けたイギリスに再び挑戦したが、5-21でリベンジすることはできなかった。
序盤にディフェンスを破られ失点した日本は、前半3分にもプレッシャーをかけられてパスを乱し、カウンターで連続トライを許した。
後半1分、水谷咲良のブレイクとサポートした大谷芽生のゲインで敵陣深くに入り、パスをもらった保井沙予も力走で前進したが、ボール展開でハンドリングエラーが出て得点ならず。
3分に須田がキックしたボールを自らチェイスして5点を獲得したものの、なかなか追加点を奪えず、最後はイギリスがトライで締めくくり、ノーサイドとなった。
女子セブンズ日本代表の鈴木貴士ヘッドコーチは、「2大会続けてベスト8に入れたことは大変嬉しく思いますし、最後まで戦ってくれた選手たちに感謝します。世界トップレベルの大会であるワールドシリーズを戦いながら、多くのことを吸収し少しずつチームも成長できていると感じています。まだ課題はありますが、選手一人一人が成長しチームとしてもさらに成長できるよう、次に向けて準備をしたいと思います」とコメントし、3月3~5日にカナダのバンクーバーで開催される次の第5ラウンドを見据えた。
なお、シドニー大会の女子優勝は、シーズン総合ランキングで首位を走るニュージーランド。プールステージでは日本にやや手こずったが、ノックアウトステージの3試合はいずれも33点以上得点して無失点と圧倒的な強さを見せ、今季3冠目を獲得している。東京オリンピックで金メダルに輝いたベテランに加え、プレーヤー・オブ・ザ・ファイナルに選ばれた18歳のジョージャ・ミラーなど若い選手も成長しており、チームとしてますます進化しそうだ。