リーグワンの前節で三菱重工相模原ダイナボアーズに苦汁をなめさせられた東芝ブレイブルーパス東京が、1月22日に東京・秩父宮ラグビー場でトヨタヴェルブリッツを63-25と圧倒し、白星先行、3勝2敗となった。トヨタヴェルブリッツは4連敗(1勝4敗)。
先制したのは、連敗脱出を目指すトヨタヴェルブリッツだった。前半4分、自陣でPKを得るとSH福田健太がクイックタップで仕掛けて大きくゲインし、FBウィリー・ルルーがサポート、リサイクルから展開し、FLピーターステフ・デュトイからオフロードパスをもらったWTB高橋汰地が右外を抜けてインゴールに持ち込んだ。
一方、東芝ブレイブルーパスはPGで3点を奪い返し、11分にも攻め込んでゴールに迫り、CTBセタ・タマニバルがパワーでタックラーを弾き飛ばして逆転トライを決めた。
その後、PGでスコアは動き、13-8で迎えた23分、東芝ブレイブルーパスはラインアウトからボールを展開してWTBジョネ・ナイカブラが右外を駆け上がってタックラーを振りきり、追加点を奪う。27分にはドライビングモールでリードを広げた。
トヨタヴェルブリッツは29分にWTB高橋がキックを使った個人技で2トライ目を挙げ、その後、SO北村将大のショットでも加点し一時は7点差に詰めたものの、東芝ブレイブルーパスは38分、WTB濱田将暉の好走でゴールに迫り、CTBタマニバルがフィニッシュして流れを引き戻した。
32-18で折り返した東芝ブレイブルーパスは、後半、相手にイエローカードが出て数的有利となった時間帯に点差を大きく広げ、終盤にもトライを重ねて大勝となった。
同日、東大阪市花園ラグビー場では東京サントリーサンゴリアスが花園近鉄ライナーズを51-10と圧倒し、4勝目を挙げている(4勝1敗)。花園近鉄ライナーズは5連敗。
ディビジョン1に今季昇格し、開幕から1試合平均約61失点と苦戦続きの花園近鉄ライナーズは、ホームで意地を見せたいところだった。
序盤、CTB岡村晃司がハーフウェイからインターセプトしてゴールへ走りきり先制すると、PR佐々木駿などが強烈なタックルでチームを鼓舞、ブレイクダウンではPRラタ・タンギマナに続いてゲームキャプテンを務めたSHウィル・ゲニアも奮闘した。
しかし、SH齋藤直人の40メートルPGで3点を入れた東京サンゴリアスは、23分、SO森谷圭介の突破からHO中村駿太のボールキャリーと続いてチャンスとなり、ルーキーのWTB河瀬諒介が2試合連続のトライを決め逆転した。
さらに、26分にはFB尾崎晟也がブレイクしてNO8テビタ・タタフのパワフルランをはさみ、再びボールを手にしてタックラーを振りきりインゴールに持ち込んだ。
18-10で折り返した東京サンゴリアスは後半の入りがよく、早々にCTB中野将伍のトライでリードを広げた。
接点でも圧力をかけてくる東京サンゴリアスに対し、花園近鉄ライナーズは粘り強くディフェンスしていたものの、49分(後半9分)には河瀬が左外を抜けて尾崎につなぎ、チャレンジャーを突き放した。
この日、東京サンゴリアスの15番をつけた尾崎は、終盤の約80メートル快走を含めて4トライを挙げ、今季5試合連続のスコアで早くも計10トライを記録している。
同日、ディビジョン3では1試合が広島のバルコムBMWスタジアムでおこなわれ、九州電力キューデンヴォルテクスが38-14でマツダスカイアクティブズ広島を下している。
キューデンヴォルテクスはこれで3勝1敗、スカイアクティブズ広島は開幕から4連敗となった。