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地元を熱く。PR徳田悠人[日野レッドドルフィンズ]、リーグワン初出場へ

2023.01.14

176センチ、107キロの23歳。(撮影/松本かおり)



 レッドドルフィンズの練習グラウンドから、育った地域まで10キロほどしか離れていない。
 小学2年生で八王子ラグビースクール(以下、RS)に入った徳田悠人(とくだ・ゆうと)は、幼い頃から描いていた『ラグビー選手になる』夢を叶えるため、2022年に日野レッドドルフィンズに入団した。

 東海大出身の社員選手。地元に近い会社で総務部に配属される。
 社の安全、セキュリティーを守る。職場の方々が、チームのこと、自分のことを気にかけてくれるのが嬉しい。
 感謝の気持ちをプレーで見せる機会がついに回ってきた。

 1月15日に鈴鹿でおこなわれる三重ホンダヒート戦。1番を背に出場することが決まった。
 初出場の機会が先発。「新人らしく、力強くプレーしたい」と話す。

 プレシーズンマッチではスターターでの出場機会も多く、準備は順調に進んでいた。
 しかし、開幕1週間前に首を痛める。そんな状況から周囲のサポートを受けて回復。チームにとっての新年初戦への出場に漕ぎ着けた。

 武器はスクラムだ。
 ラグビー人生のほとんどはプロップ。友人に誘われて始めたラグビーは中学まで八王子RSでプレーし、東海大相模、東海大で実力を伸ばした。
「自分の得意なプレーでチームに勢いを与えたい」

 東海大時代は2年生の時から出場機会を得た。
 3年時は先発で多く出場。4年時はベンチスタートで試合の勝負どころで力を発揮した。
 スターターでも、フィニッシャーでも力を出せる。そこも魅力だ。

 大学とリーグワンのスクラムの違いも理解する。
 学生時代はすべての状況で押していた。いまは、シチュエーション別の組み方、押し方がある。

 いろんなことを教えてくれる人がいる。
 リーグ最年長出場記録を持つベテランの1番、44歳の久富雄一も、その一人だ。
 トップリーグ+リーグワンの最多出場記録も持つレジェンドの引き出しは多い。「ものすごく多くの刺激をもらっています」と話す。

 右も左もギョーザ耳。1番だけに、右は大学に入ってからのスクラムで腫れ、固まった。
 逆側の耳は、得意の左タックルのせいだ。右利きも、左肩でハードに突き刺さるプレーでチームに貢献する。

 試合前のルーティーンは好きなものを食べること。
 記念のデビュー戦前もそれを崩すことはなく、モンブランを買って食べようと思っている。

 トイメンとなるヒートの3番は、190センチ、118キロの巨漢マティウス・バッソン(南アフリカ出身)。
 日野のスクラムは結束が固い。全員で、仲間を勇気づけるようなモメンタムを生みたい。
 17番を付けて控える久富先輩に、良いバトンを渡す。

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