昨シーズンはプレーオフ準決勝の先発出場も含め、4試合の出場だった(リーグ戦は3戦出場1先発)。
今季は開幕戦から3戦連続出場。箸本龍雅が多くのプレータイムを得ている。
1月7日、味の素スタジアムで横浜キヤノンイーグルスと戦う東京サントリーサンゴリアスの出場予定メンバーが発表された(同5日)。
箸本は、サンゴリアスの6番で好調さを出すつもりだ。
初戦のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦はベンチからのスタートだった。
2戦目のNECグリーンロケッツ東葛戦には先発する。7番としてフル出場を果たした。
本人も、シーズン序盤のパフォーマンスに好感触を得ている。「ボールキャリーとブレイクダウンでの泥臭いプレーができていると思います」と話す。
昨季終了後、チームから海外留学の機会を与えられた。その成果を出せている。
2022年の6月中旬から約3か月、ニュージーランドでプレーをした。
ワイテマタクラブに所属し、オークランド代表、オークランドB代表で活動する。
代表チームのプレシーズンマッチに1試合出場。クラブやB代表でプレーを重ねた。FLとしてフル出場することが多かった。
パワフルな選手たちに囲まれる日常の中で逞しくなった。「日本ではブレイクダウンの際、ジャッカルにいくことも多いし、そのトレーニングもしますが、あちらでは(ボールを)越えていくプレーが多かったし、そこにフォーカスしたトレーニングも多かった」と振り返る。
「そのプレーが自分には向いていました。いまも、そこを意識して動いています」
フィジカリティの強い相手との接点では、フットワークを使う。
低い姿勢になる技術も磨いた。
異国の地での日々の中で、それらの動きが自分のものとなった。
「考えずにプレーできるようになった。体が勝手に動く。試合を振り返ったとき、ハードワークできたと思えることが増えたし、自然とやりたいプレーをできることが多くなりました。
2021年4月、同じタイミングでチームに加わった同期の中には、自分より先に試合出場を重ねる者たちがいた。
特にバックローを争う下川甲嗣は早々にデビューを飾り、日本代表にも選出される。
自分も、と思う気持ち。悔しさがあったのは当然だ。
「まずは自分もサンゴリアスで試合に出続けることを目指します。アグレッシブアタッキングラグビーの起点となるような泥臭いプレーをして、最終的に日本代表になれたらいいですね」
競争のある、いい環境に身を置けていると話す表情が穏やかだ。充実が伝わる。
海外生活を経て、サンゴリアスの海外出身チームメートやコーチとのコミュニケーションが、より滑らかになった。
「英語が話せるようになったというより、自然と会話できている感じです」
すべてをプラス材料にして、チームへの貢献度を上げる。
田中澄憲新監督は、明大時代にも苦楽をともにした人。活躍し、恩師を笑顔にしたい。