ラグビーリパブリック

開志国際が岡谷工との信越地方対決制し花園初勝利 最多出場の秋田工は松山聖陵を下す

2022.12.28

ラインアウトで競る岡谷工のFL宮坂鷹祥と開志国際のLO塚越陽(撮影:松本かおり)


 2015年創部の開志国際高校(新潟)ラグビー部も、花園で新たな歴史を刻んだ。12月28日、3年連続3回目の出場となった第102回全国高校ラグビー大会の1回戦で、同じ信越地方の長野県岡谷工業高校(2年ぶり32回目の出場)と対戦し、54-10で初勝利を挙げた。

 立ち上がり、相手にペナルティゴールで先制された開志国際だったが、前半4分、HO伊藤瑞希とNO8フィナウ・イサイア・ブライアン・ビリのダブルタックルでプレッシャーをかけて反則を引き出し、スクラムを選択してセットからボールを動かし、CTB富田優人がトライを決めた。

 13分には、テンポよく攻めていた岡谷工業に対し、開志国際のFB星遥大が相手NO8和久田漸からボールをもぎ取って約70メートル走りきり、追加点となった。
 23分にはキック&チェイスでプレッシャーをかけ、PKを得ると、主将のSH櫻井愛世がクイックタップから仕掛けてトライ。開志国際の勢いは止まらず、28分にはすばやいBK展開でWTB星野雅空が抜けてゴールへ駆けた。

 開志国際は26-3で迎えた後半早々にも攻め込み、FB星が中央を切り裂きリードを広げた。

 一方の岡谷工業は、後半6分に敵陣深くに入ってラインアウトから力強いドライビングモールでトライを奪い返したが、10分、15分、27分と開志国際の15番をつけた星が躍動してひとりで計5トライを決め、大差がついた。

 勝った開志国際は30日の2回戦で、優勝候補のひとつであるAシードの東福岡に挑む。

秋田工×松山聖陵。白いジャージーの秋田工がラインアウトからトライにつなげた(撮影:松本かおり)

 最多70回目の出場となった東北王者の秋田県立秋田工業高校は、四国大会を制した松山聖陵高校(愛媛)と1回戦であたり、22-7で競り勝った。

 松山聖陵が前半27分にゴールに迫り、HO井上魁がピック&ドライブで最初のトライを挙げ、3-7で折り返した秋田工業だったが、後半4分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールで押しきり、逆転した。6分には、中央のスクラムからボールをもらったSH伊藤大翔が大きくゲインし、サポートのFB黒澤航希につないで連続トライとなった。

 その後、松山聖陵が攻め込むシーンもあったが秋田工業は粘り強くディフェンスし、逆に、18分にはFWを使って少しずつゴールに迫り、ボールを動かしてまたもFB黒澤がインゴールに持ち込んだ。SO鈴木颯太のコンバージョンも決まって点差は拡大。

 結局、後半は松山聖陵に得点を許さず、秋田工業が2回戦進出となった。