グラウンドの最後尾から声を張る。
コベルコ神戸スティーラーズの山中亮平は、12月18日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場でのリーグワン1部・第1節にFBで先発。横浜キヤノンイーグルスの連続攻撃を必死に耐えるなか、仲間の反則でプレーが途切れても前向きに発する。
「神戸、ナイスディフェンス!」
11月まで参加した日本代表の活動を経て、開幕前のチームに合流。同僚の練習試合を観戦し、「元気がなく、静か」なことが気になった。自身が戦列に戻ったら、まず盛り上げ役になろうと決めた。
「エナジーを入れることは、特に意識しました」
技術でも魅した。鋭く飛び出す相手防御の裏に正確に蹴り、好位置でのリスタートを実現。自陣から脱出するキックもよく伸びた。ただ、2018年のトップリーグを制したチームは30-39と惜敗。試合中に起きた現象を振り返り、改善点を示す。
「キックオフからのペナルティ、アタックをしている時の個人的なミス——ボールを落としたり、無理にパスを放ったり——で、相手にボールを獲られる展開だった。そこは修正しないとだめだなと。もう、試合中に言って(改善)できなかったということは、練習中から一人ひとりが意識しないといけない。
身長188センチ、体重98キロの34歳。来年のワールドカップ・フランス大会出場を目指すなか、過密日程下も休まず公式戦に出続けたい。休んでしまうと、戦列に戻ってから復調するのに時間がかかってしまうからだ。笑って言う。
「若い時は休んでも全然、いけたんですけど…。そこだけ、ですね。自分が年を感じるのは。休んだら戻すのが大変。それは7月が終わって(夏の日本代表活動終了後)からの3週間、何もせずに、8月に動き出した時に思いました。ずっと動き続けている方が、いいパフォーマンスを出せる」
24日の第2節はホームの神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でおこなう。花園近鉄ライナーズが相手だ。
「(スティーラーズは)まだまだ成長できる。いいところもあったので、あとちょっとのところを修正すればもっといいチームになる。自分は休んでいたらあまりよくない。全試合に出る準備をしていく。神戸のためにやっていく感じです」