ラグビーの国内最高峰であるリーグワンで昨季奮闘したもののトップ4入りを逃していた横浜キヤノンイーグルスが、2022-23シーズンを白星発進した。12月18日、ホームの神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場に日本一の経験があるコベルコ神戸スティーラーズを迎え、シーソーゲームを39－30で制した。
田村優と李承信、日本代表の10番候補でもある両プレーメーカーのパフォーマンスも注目されたこの試合。
神戸スティーラーズのSO李がペナルティゴール（PG）で先制すれば、横浜イーグルスのSO田村は前半8分、ランで勝負してディフェンスを破りファーストトライを決めた。
ベテラン司令塔の活躍で勢いづいたイーグルスはさらに14分、敵陣22メートルライン付近でボールを回し、CTBジェシー・クリエルからオフロードパスをもらったFBエスピー・マレーが抜け、連続トライとなった。
対する神戸スティーラーズは20分、ゴール前でアドバンテージをもらって連続で攻め、SO李が左外にいたWTB松永貫汰に長いパスを通し、ルーキーのデビュー戦トライをアシストした。
スティーラーズはワールドクラスの新加入選手であるFLマルセル・クッツェーやCTBナニ・ラウマペなどもアグレッシブで、接戦は後半も続いた。
15－13で折り返し、後半先に得点したのはリードしていた横浜イーグルス。45分（後半5分）、キック＆チェイスで相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、走り込んできたLOコリー・ヒルがトライゲッターとなった。
しかし、取られたら取り返す神戸スティーラーズは57分、敵陣深くでCTBマイケル・リトルらがプレッシャーをかけてボールを奪い返し、主将のFL橋本皓につないでトライ。
66分に横浜イーグルス期待の新戦力である南アフリカ代表SHのファフ・デクラークがゴール前でディフェンダーをひきつけLOヒルのファイブポイントを演出すれば、神戸スティーラーズは70分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールでドライブしたあとBK展開し、WTB井関信介がトライを決めた。
だが、シーソーゲームで勝利を引き寄せたのは横浜イーグルスだった。74分、敵陣深くに入ってのラインアウト後、モールから持ち出したNO8アマナキ・レレイ・マフィがインゴールに突っ込み大きな追加点を獲得。
粘る神戸スティーラーズは78分に李のPGで6点差に詰め、逆転勝利に望みをつないだが、リスタート直後、横浜イーグルスのPR津嘉山廉人がブレイクダウンで奮闘して相手の勢いを止め、最後は田村がPGで加点し、決着がついた。