ラグビーリパブリック

浦安D-Rocksがリーグワン初陣勝利。日野、中国電力も白星発進、ドコモは劇的逆転勝ち。

2022.12.17

浦安D-Rocksに勢いをつけたイズラエル・フォラウ(撮影:佐藤真一)


 NTTグループのラグビーチーム再編で誕生した浦安D-Rocksが、初陣を勝利で飾った。「リーグワン 2022-23」開幕を三重県の鈴鹿で迎え、12月17日、ディビジョン2の初戦で三重ホンダヒートに挑み、35-27で制した。

 最初に勢いをつけたのは、オーストラリア出身の世界的プレーヤーであるイズラエル・フォラウだった。開始から1分、D-Rocksの15番をつけたフォラウがディフェンスを切り裂き、今季リーグワンの第1号トライを決めた。SOオテレ・ブラックのブーツでも加点し、10-0とした。

 その後、ホンダヒートがWTB竹中太一のトライなどで同点とし、20分にはラインアウトからのムーブでCTBフレイザー・クワークが中央を抜けゲームはひっくり返ったが、23分と29分、危険なプレーをしたホンダヒートの選手にイエローカードが提示され、流れが変わった。

 13人になった相手に対して数的有利のD-Rocksは、31分に攻め込んで同点とすると、34分にはブラインドサイドに走り込んだPR竹内柊平がゲインし、ディフェンダーをかわしてオフロードで主将のSH飯沼蓮につなぎ、トライが生まれた。

 ホームで負けられないホンダヒートも奮闘し、36分、アルゼンチン代表でもある注目のNO8パブロ・マテーラが激しくプレッシャーをかけて相手のパスが乱れ、こぼれ球をCTBクワークが蹴り、マテーラと同じく新加入の元日本代表WTB藤田慶和がトライゲッターとなった。

 しかし、24-24で迎えた後半、勝ち越したのはD-Rocksで、49分(後半9分)、SOブラックのキックパスが右WTBラリー・スルンガに通り、トライ。

 その後、両チームともペナルティゴール(PG)でスコアボードを動かし、D-Rocksは終盤にもショットで追加点を挙げ接戦を制した。


 ディビジョン2では同日、東京・武蔵野陸上競技場でも試合がおこなわれ、日野レッドドルフィンズが48-26で釜石シーウェイブスRFCを下している。
 レッドドルフィンズは前半、共同主将であるSHオーガスティン・プルの先制を皮切りに5連続トライで主導権を握った。
 レッドドルフィンズの1番で奮闘しプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた久富雄一は、トップリーグ(前身のリーグ)およびリーグワンで通算174キャップとなり、最多試合出場記録を更新。また、44歳のレジェンドプロップは自身が持つ最年長出場記録も塗り替え、「今日の試合もいつもどおり、自分のプレーをいかに出すかに集中して臨んだ。キャップ数は自分にとっては目標ではなく、勝利にいかに貢献するかが大事。記録については、丈夫に産んでくれた親に感謝です」とコメントした。


 ディビジョン3では2試合おこなわれ、中国電力レッドレグリオンズがマツダスカイアクティブズ広島との“広島ダービー”を26-7で制している。レッドレグリオンズの8番で勝利に貢献した元サンウルブズ主将のエドワード・カークがプレーヤー・オブ・ザ・マッチ。

 そして、大阪・ヨドコウ桜スタジアムでは、ディビジョン3からの再出発となったNTTドコモレッドハリケーンズ大阪が九州電力キューデンヴォルテクスに22-18で競り勝った。
 試合終盤、キューデンヴォルテクスがラインアウトからのドライビングモールで逆転したが、3点ビハインドとなったレッドハリケーンズは80分経過を報せるブザーが鳴ったあとラストチャンスをつかみ、敵陣深くに入ってFWでアドバンテージを得ると、BK展開してCTB金勇輝が左の空いたスペースにクロスキックを放ち、捕球したルーキーのWTB小村健太がトライを決め、劇的勝利で歓喜となった。

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