日本ラグビー協会は11月30日、男子セブンズ(7人制)日本代表ナショナルチームディレクターにジャパンラグビーリーグワン常務理事の太田治氏が就任し、女子の15人制と7人制両方で強化に携わってきた宮崎善幸氏が女子15人制日本代表・女子セブンズ日本代表ナショナルチームディレクターに就任することが決まったと発表した。
同協会の事業遂行責任者(CROラグビー担当)である中山光行氏によれば、太田氏は男子セブンズ日本代表のチーム運営責任者として、強化方針の策定やチーム編成などの職務にあたり、サイモン・エイモー ヘッドコーチとの両輪で強化を加速させていく。前任者の徳永剛氏は新たにセブンズストラテジーディレクターに就任し、オリンピックサイクルにおける戦略プラン策定や在り方などを検討していく職務に就く。
女子日本代表については、国際統括団体のワールドラグビーにより来年から15人制の新しい国際大会が創設されることが決まっており、今後はセブンズと15人制のさらなる連携が求められるなか、宮崎氏は両カテゴリーをまたいだ形でのナショナルチームディレクターとなる。前任者の浅見敬子氏は新たにアカデミーディレクター兼パスウェイマネージャーに就任し、選手発掘、育成手法の開発、プログラム管理などを担う。
太田氏は選手時代にプロップとして活躍し、日本代表にも選ばれワールドカップ2大会(1991、1995年)に出場。指導者となってからは、NECラグビー部監督、日本代表ゼネラルマネージャー、7人制日本代表チームディレクター、トップリーグチェアマンなどを歴任してきた。
そしてこのたび、男子セブンズ日本代表ナショナルチームディレクターに就くこととなり、「セブンズを取り巻く環境が進化していくなか、これまでの経験と学びを融合させて、日本ラグビーの価値向上に貢献していきたいと思います。まずはパリ五輪メダル獲得に向けて、リーグワンの各チームをはじめさまざまなステーククホルダーの皆さまと連携を強化し、サイモン ジャパンの強化環境整備に全力を尽くしてまいります」とコメントした。
宮崎氏は、行田工業高校(現・進修館高校)や国際武道大学でフランカー、ナンバーエイトとしてプレーし、指導者になってからは、女子セブンズ・15人制日本代表のS&Cコーチや女子日本代表パフォーマンスディレクターなどを務めてきた。日本女子ラグビーの普及・育成・強化をより発展させていくためには、セブンズと15人制の女子日本代表が連携していくことが必須と考えており、「お互いのリソースを共有し、世界で勝つ日本代表になるために、ステークホルダーの皆様と一緒に強化していく所存です。世界で活躍できるプレーヤーやコーチを育成していくパスウェイを構築し、オリンピックやワールドカップで世界一を獲得する土台づくりをしていきます。そして今以上に日本中から愛され、応援される日本代表になれるように精進していきます」とコメントした。