流経大は勝ち点5を積めばリーグ戦優勝の可能性もあったゲーム。対する法大は、前節で東洋大に敗れたために大学選手権の望みが消えた状態で試合に臨んだ。スコアは流経大42-32法大となり、流経大の獲得勝ち点は4。同日他試合の結果(東海大67-5 日大)、流経大は2位で大学選手権に出場することに。法大は日大(4位)、立正大(5位)と勝利数では3で並んだが、6位となった。
流経大の開始直後のトライの後、法大はスクラムの相手反則などでペナルティを狙い、これが2本決まって14分に流経大7-6法大とくらいつく。前半19分には流経大が2本目のトライ(G成功)を挙げてリードを14-6に広げる。法大の出足の早いディフェンスに対して深いラインで対処し、そのまま背後に転がしたキックを掴んでFB中村楓馬のトライにつなげた。
強みのディフェンスを攻略された法大はしかし、心折れなかった。前半22分から3連続トライで流経大14-25法大と逆転、差を広げる展開に持ち込んだ。法大は一時退場(前半36分から)で14人となる状況にも屈せずスコアを重ねた。
「情けない試合をしてしまった」(流経大CTB土居大吾主将)
「法大の思いの強さを、試合が始まって改めて感じた」(同・内山達二監督)
流経大サイドは相手へのリスペクトを込めて試合後に振り返る。「ハーフタイムに監督に活を入れてもらった」(WTB堀井雄登・POMに選出)という白衣の軍団は後半、12分に1トライを返して流経大21-25法大、法大に打ち返され21-32となる(後半16分)。
法大11点リードの時間帯からは勝負を分ける互角の勝負が続いた。流経大は後半32分、35分と連続トライで逆転。35分のトライは、自陣ラックから相手ボールを奪って一気に大外で勝負、WTB堀井が突破とサポートでインゴールに到達するダイナミックなトライだった(流経大35-32法大に)。41分に法大の反撃を断ち切るトライを挙げた流経大が勝利を決定づけた(42-32)。
敗れた法大の新宮孝行監督(旧姓・駒井)はこの試合に向かうチームのテーマを「原点に戻って、ゲインラインを破るアタック、ボール下げないアタックをと話していた」。その狙いが表れた試合だった。突破後の展開などにも目を引くものがあった。
昨年に続く6位に終わったシーズンについては「チーム状態を上げていくことができなかったのは自分の責任。シーズン中盤に監督として判断のミスがあった。初戦のようなシンプルな戦いを最後まで貫くべきだった」(新宮監督)と振り返った。
リーグ戦は全日程を終了、順位が確定し、東海大、流経大、東洋大が大学選手権に駒を進める。