1年後のワールドカップを見据える2022年秋、日本代表は同大会で優勝を狙うニュージーランド代表、イングランド代表、フランス代表といった強豪相手にタフなテストマッチを重ね(リポビタンDチャレンジカップ2022、リポビタンDツアー2022)、最後は12連勝中だった世界ランキング2位のフランス代表に17-35で敗れたが、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは手ごたえを感じたようだ。
「自分たちのパフォーマンスもそうでしたが、しっかりとした強い意志が見えたと思っています。特にフィジカルの部分では先週(イングランド戦 ●13-52)からの反省点をしっかり出せたと思いますし、そこでプレッシャーをかけることができたと思っています」
ワールドカップ会場となるスタジアム・ド・トゥールーズで試合ができたこともプラスになったと考える。
「ティア1のチーム(トップクラスの強豪)と試合をすることに慣れておきたいと思っていますし、今年はたくさん試合ができましたので、ワールドカップに向けていい方向に向かっていると思っています」
しかし、今年のテストマッチの戦績は2勝5敗(格下のウルグアイ代表から2勝/オーストラリアAとの強化試合を含めると3勝7敗)であり、満足している者はいない。
フランス戦で先発しトライも決めたSH齋藤直人は、「テストマッチは勝たなければ意味がないし、惜しいで終わってはいけない。もう一度日本代表に戻って、また勝てるチームをリードできる存在になっていきたいと思います」と誓う。
今年の日本代表の活動は、今回の欧州遠征で終了。選手たちは所属クラブに戻り、12月17日からはリーグワンでプレーする。プレーオフ決勝が予定されている5月20日まで、それぞれが成長し、ワールドカップスコッド入りへアピールする重要な国内リーグとなる。
2015年と2019年のワールドカップ2大会で日本代表の快挙達成に大きく貢献したPR稲垣啓太も来秋の大舞台を見据えるひとりで、「負けがこんでしまったツアーでしたが、結果をしっかり残さないと応援していただけないと思っているので、結果を100%残すことにフォーカスし、このツアーが終わったあともまたリーグワンが始まりますので、そこでしっかりパフォーマンスをあげていくこと、それに尽きると思います」とコメント。
そして、フランス戦で攻守にわたって活躍した25歳のCTB中野将伍は、「もっともっと成長してこのレベルで戦えるように努力していきたいと思います」と述べ、リーグワンでも注目選手のひとりになりそうだ。