ラグビーリパブリック

日本、8万人のアウェイのなか大敗。イングランドの勢い止められず52失点。

2022.11.13

自陣深くからの力走でビッグゲインする日本代表のリーチ マイケル(撮影:イワモトアキト)


 来年のラグビーワールドカップで対戦することが決まっているタフな相手、現・世界ランキング5位のイングランド代表に挑んだ日本代表だが、観客数8万1087人のアウェイのなかで、初勝利をつかむことはできなかった。「リポビタンDツアー 2022」の初戦として、ロンドンのトゥイッケナム・スタジアムで現地時間11月12日に対戦し、13-52と大敗した。
 キャプテンのHO坂手淳史は、「ミスとペナルティが多く、相手を勢いに乗せてしまった」と悔やんだ。

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 先週ホームでアルゼンチンに敗れていたイングランドはこの日、序盤からアグレッシブだった。出足の速いディフェンスで日本にプレッシャーをかけ続けた。

 日本は前半、スクラムで反則を取られることが多く、12分に自陣深くへ入られ、相手のモールは止めたが、ボールが動いてディフェンスで前に詰めたところ、FBフレディー・スチュワードに抜かれ、最初のトライを奪われた。

 イングランドは24分にもスチュワードがカウンターで抜け、サポート選手もゲインし、日本はSO山沢拓也がゴール前でなんとか捕まえたものの、つながれ、SOマーカス・スミスにトライを決められた。

 日本は32分に山沢がペナルティゴール(PG)で3点を入れ、その2分後にはFLリーチ マイケルの力走があってサポートについたCTBディラン・ライリーのキック&チェイスでプレッシャーをかけ、相手に反則があり、ここもPGで得点。

 しかし、イングランドにイエローカードが提示され数的有利となった日本だが、ハーフタイム前、キック&チェイスでプレッシャーをかけられ、孤立したWTBゲラード・ファンデンヒーファーがボールを奪われ、すぐに展開されて1人少ない相手にトライを許してしまった。

 日本は6-24で迎えた後半、先に得点したかったができず、48分(後半8分)、再び堅いモールディフェンスを見せたものの、イングランドがボールを動かして連続攻撃、パワフルなPRエリス・ゲンジがタックルを粉砕して点差を広げた。

 勢いに乗るイングランドはさらに50分、FLマロ・イトジェのカウンターラックでボールを奪い返し、両LOがつないだあと、主将のCTBオーウェン・ファレルが裏のスペースに絶妙なキックを放ち、チェイスに競り勝ったCTBガイ・ポーターがインゴールに押さえた。ファレルはこの試合、ゴールキックも完璧で、難しい位置からでも着実に得点を重ねた。

 意地を見せたい日本は59分、スクラムでやり返して敵陣深くに入り、フィジカルと鋭い出足でプレッシャーをかけてくるイングランドに押し戻されたものの、ブレイクダウンでこぼれたボールを拾ったLOワーナー・ディアンズが中央を抜け、サポートしたSH齋藤直人がトライを決めた。

 しかし、その後も果敢に攻めた日本だが、イングランドのディフェンスは粘り強かった。

 そして70分、ラインアウトからのドライビングモールでゴールに迫ったイングランドに対し、日本に反則があり、レフリーはペナルティトライを宣告。

 イエローカードが出て1人少なくなった日本に対し、イングランドは74分にもトライを追加し、力の差を示した。

 敗れた日本は次週(20日)、来年のワールドカップ会場ともなるトゥールーズで、現・世界ランキング2位のフランス代表に挑む。

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