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浦安D-Rocksが33-28で初陣を飾る。フォースに競り勝ち好発進!

2022.11.06

キャプテンとしてチームを牽引したSH飯沼蓮(撮影:長岡洋幸)

飯沼キャプテンを先頭にグラウンドに向かう浦安D-Rocksフィフティーン(撮影:長岡洋幸)

 NTTの再編で誕生した浦安D-Rocksが11月6日、豪州のウエスタンフォースを浦安Dパークに迎えフレンドリーマッチをおこない、33-28で競り勝ち、みごと初陣を飾った。

 10月24日にキャプテンに飯沼蓮、バイスキャプテンにはローレンス・エラスマスと竹内柊平の新体制が発表されたばかりで、この日が浦安D-Rocksの初の対外試合となった。

「このチームが始まって最初の試合でしたし、僕自身もキャプテンとして最初の試合だったので、いろいろ不安とか緊張とかプレッシャーがありましたけど、自分たちがやってきたことに自分たちはプライドを持っていますし、きつい練習をしてきたという自信もありましたので、今日は自信を持って試合に臨めました」(飯沼キャプテン)

 試合開始2分、インターセプトからフォースにいきなり先制トライを許したD-Rocksだったが、その後、試合の主導権を握ったのはD-Rocksだった。

 この日、“HOデビュー”を飾った金正奎を軸にスクラム、ラインアウトのセットプレーで優位に立ち、11分にはハーフウェイライン付近のスクラムからBKに展開、FB安田卓平、WTB石井魁とつなぎ、最後は快足をとばしてキックチェイスした石井がインゴールで抑え、SOオテレ・ブラックがコンバージョンをきっちり決めて同点に追いついた。

 27分には相手のパスミスに素早く反応した石井がボールをキープしてトライにつなげ、前半終了間際には敵陣ゴール前スクラムでプレッシャーをかけてペナルティを誘い、タッチキックからのラインアウトモールを押し込んでLO小島佑太がトライ、コンバージョンも決まって19-7で前半を終了。

「最初の10分でしっかり体を当ててプレッシャーをかけよう」(飯沼蓮キャプテン)というプラン通り、先制トライこそ許したものの、その後はD-Rocksが鋭いタックルでフォースの攻撃を寸断、逆にディフェンスからターンオーバーで何度もチャンスを作り、試合を優位に進めた。

小島佑太の力強い前進。前半終了間際にはモールからトライ(撮影:長岡洋幸)

 後半早々、フォースに1トライを返されるも、5分にはペナルティのタッチキックからラインアウトモールを押し込み、最後はシオネ・ラベマイがインゴールで抑え、後半から入ったSHグレイグ・レイドローがコンバージョンを決めて26-14と突き放した。

 しかし、20分過ぎからフォースが反撃に転じ、ラインアウトからBKに展開しCTBがスルスルと抜け出すとゴールポスト下にトライ(ゴール)、その5分後にはD-Rocksのキック処理ミスのボールを拾うとそのままインゴールまで運び連続得点、コンバージョンも決めて26-28と逆転した。

 何としても初戦を勝利で飾りたいD-Rocksは30分過ぎ、自陣からのキックがバウンドして敵陣22メートルラインからゴールラインの間でタッチに出る50:22(フィフティ、トウェンティートゥ)でマイボールラインアウトのチャンスを得ると、そこからFWで連続して前進、素早く展開して最後はWTBシルヴィアン・マフーザがゴールポスト右に飛び込み逆転に成功。レイドローのコンバージョンも決まって33-28とし、この得点差を最後まで守り切った。

 試合後、飯沼キャプテンは「フィジカルの部分でスーパーラグビーのチーム相手に全然劣っていなかったし、特に前半はセットプレーで優位に進めることができたのは大きかった」と手ごたえを口にし、「きついところでどれだけ相手より早く起きてセットできるか。そういった細かい部分はこだわって練習してきて、それを結果につなげることができ、やってきたことが間違っていなかったとみんな自信になったと思います」と試合を振り返った。

 HOデビューを飾った金正奎は「ハードなプレシーズンを過ごしたので、やっと試合ができる喜びを感じているし、ましてや有観客でたくさんのファンの前で試合ができて、かつスーパーラグビーのチームと対戦ができて、そして勝つことができていいスタートが切れたと思います。HOはメチャクチャ楽しかったです。たくさんの学びもあって、こういうチャレンジができていることがすごくうれしいです」と笑顔を見せていた。

この日、HOで出場した金正奎(写真中央)。スクラム、ラインアウトとセットプレーを安定させ勝利に貢献した(撮影:長岡洋幸)

 初陣を逆転勝利で飾り、新たな歴史を歩み始めた浦安D-Rocks。12日には、再びフォースと対戦する。


「今日は細かい、単純なミスが多かった。細かいところだけど当たり前のところをもっと突き詰めてやっていきたい。2回勝って完全にフォースに対して勝ちたいと思います」と飯沼は闘志を燃やしていた。

●浦安D-Rocksメンバー
(前半)
FW
柳川正秀、金正奎、金廉、小島佑太、ローレンス・エラスマス、繁松哲大、リアム・ギル、タイラー・ポール
BK
飯沼蓮、オテレ・ブラック、ラリー・スルンガ、本郷泰司、イズラエル・フォラウ、石井魁、安田卓平

リザーブ(後半、全員が交代出場)
FW
フランコ・マレー、齊藤剣、上田竜太郎、セコナイア・ポレ、トンプソン・ルーク、金嶺志、シオネ・ラベマイ、坂和樹、ブロディ・マカスケル
BK
グレイグ・レイドロー、松尾将太郎、羽野一志、トゥクフカ トネ、シルヴィアン・マフーザ、石川貴大、髙野祥太