ニュージーランドで開催されている「ラグビーワールドカップ2021」(RWC2021/第9回女子大会)の優勝争いは、4チームに絞られた。
10月30日にオークランドのワイタケレスタジアムで準々決勝の残り2試合がおこなわれ、優勝候補とされる世界ランキング1位のイングランドがテストマッチの連勝記録を「29」に伸ばし、今大会2度目の北米対決を制した同3位のカナダも準決勝進出となった。
前日には、フランスとニュージーランドがトップ4入りを決めている。
イングランドはオーストラリアと対戦し、41-5で快勝。
この試合、主将のサラ・ハンターにとっては138試合目のテストマッチで、男女通じてイングランド代表歴代最多出場選手となり、女子選手最多キャップの世界記録も更新した。
背番号8をつけた37歳のハンターは、前半8分にFWパックの最後尾からスクラムを押してインゴールにボールを押さえ、先制トライでチームに勢いをつけた。
雨によるコンディション不良でハンドリング等が難しいなか、イングランドは安定したセットピースとFWのパワーをゴール前でも活かして得点を重ねた。
3大会ぶりの4強入りを目指したオーストラリアは何度もゴールラインを背にして粘り強いディフェンスを繰り返していたが、イングランドが計7トライを奪って準決勝進出となった。
カナダは、プールBでも戦った隣国のアメリカと再戦し、32-11でライバルに連勝した。
アメリカに先制トライを許したカナダだったが、前半16分にゴールに迫り、LOマッキンリー・ハントがピック&ゴーで得点し、コンバージョンも決まり逆転。20分には連続攻撃からFBエリッサ・アラリーがキックし、インゴールに転がったボールをFLカレン・パクインがチェイスに競り勝って押さえた。
そして、12-8で迎えた後半早々には、WTBペイジ・ファリースが鋭い走りでディフェンスを切り裂いてゴールへ駆け抜け、リードを拡大。その後、アメリカにイエローカードが出て数的有利の時間帯にもトライを奪い、勝利を引き寄せた。
11月5日にオークランドのイーデンパークでおこなわれる準決勝の組み合わせは、第1試合がカナダ対イングランド、第2試合がニュージーランド対フランスとなった。