女子ラグビーの世界一を決めるラグビーワールドカップ2021 ニュージーランド大会(RWC2021)は、10月29日にファンガレイのノースランドイベントセンターで準々決勝の2試合がおこなわれ、女子世界ランキング4位のフランスと前回大会チャンピオンのニュージーランドが勝って準決勝進出を決めた。
初優勝を目指すフランスは、男女通じて初のラグビーワールドカップ準々決勝進出を果たしたイタリアと対戦し、39-3で勝利。
前半2分にFBエミリー・ブラーが自陣からのカウンターでブレイクスルーし、WTBジョアンナ・グリゼにつなぎ先制すると、10-3で迎えた後半もしばらくはイタリアの粘り強いディフェンスに苦労したが、61分(後半21分)にはスクラムで圧倒してペナルティトライを獲得した。
2枚のイエローカードをもらうなど波に乗れないイタリアに対し、フランスは64分にも攻め込み、ラインアウトからのドライビングモールで追加点。その後、グリゼがチームアタックを連続でフィニッシュするなどハットトリックを達成し、イタリアを退けた。
連覇を狙うニュージーランドは、ウェールズを55-3と圧倒。
前半13分、連続攻撃でCTBテレサ・フィッツパトリックが長いパスをWTBポーシャ・ウッドマンに通して先制すると、20分にはキックパスから最後はFBルビー・トゥイがインゴールに持ち込んだ。27分にはフィッツパトリックのビッグゲインもあって敵陣深くに入り、PKから速攻を仕掛けてFLサラ・ヒリニがフィニッシュ。38分にはウッドマンのブレイクスルーからチャンスとなり、PRエイミー・ルールがパワーで赤い壁を破った。
ニュージーランドは26-3で迎えた後半もゲームを支配し、43分(後半3分)には、15人制と7人制の両方で世界に名を轟かせ、前回大会のトライ王でもあるウッドマンがワールドカップ通算20トライ目を記録するなど、着実に得点を重ね、優勝へ向かってまた一歩前進した。
この日勝ったニュージーランドとフランスは、一週間後に準決勝で激突する。
準々決勝残り2試合、イングランド対オーストラリア、カナダ対アメリカは、30日にオークランドのワイタケレスタジアムでおこなわれる。