10月29日に国立競技場(東京)でおこなわれるラグビーのビッグゲームは、チケット完売。日本代表“ブレイブブロッサムズ”が約6万5000人の大観衆の熱気に包まれるなか、ワールドカップで最多3度の優勝を誇る世界的スター軍団のニュージーランド代表“オールブラックス”に挑む。
4年ぶりの対戦。過去6度チャレンジして一度も勝ったことはなく、前回は31-69で敗れている。
歴史的初勝利を狙う日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、「もちろん、勝つのは簡単でないことは承知しているが、セットピースでしっかりプレッシャーをかけることができれば、チャンスは生まれてくると思う」と語った。
自分たちのラグビーに集中することが大事。今夏のフランス代表戦や10月の対オーストラリアA・3連戦で得た学びと経験を活かし、プランをしっかり遂行したい。
「オールブラックスははじめからゲームをコントロールしようとしてくるだろう。スクラム、ラインアウトといったセットピースでパワーを使ってくる相手に対して、自分たちはどうやって対応していくかが重要になる。セットピースをしっかり安定させ、質のいいボールをバックスに供給することができれば、いいアタックができると思っている。そこは、明確なフォーカスポイントだ」
10番をつけるのは、脳しんとうから回復してオーストラリアAとの3戦目終盤に出場し、いいパフォーマンスを見せていた山沢拓也だ。
ジョセフ ヘッドコーチは先発での起用について、「山沢はコーチ陣も高く評価している選手。新型コロナウイルスやけがの影響で準備が遅れていたが、いまは体の調子もすごくよく、練習もしっかりできて順調なので、出場機会を与えることにした」と述べた。
もうひとりの若き司令塔候補である李承信はベンチスタート。「リザーブから出てどうインパクトを出せるか見てみたい」と指揮官は言う。「世界のベストチームと戦うことは、特に若い選手たちにとってすばらしい経験になると思う」
負傷から復活したPR具智元、FL姫野和樹もスターティングメンバーに名を連ね、経験豊富なPRクレイグ・ミラーなどがベンチ入りする。
オーストラリアAとの3連戦では、リードしながら終盤に自分たちの反則やエラーで苦しんだこともあり、後半に入ってくるであろうリザーブの選手たちの働きも重要になってくる。
同シリーズで大きくアピールしたFL下川甲嗣はベンチ入りし、出場すれば日本代表として初キャップとなる。
▼日本代表 試合登録メンバー
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<日本代表 試合登録メンバー>
1.稲垣 啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/42 caps)
2.坂手 淳史(主将/埼玉パナソニックワイルドナイツ/30 caps)
3.具 智元(コベルコ神戸スティーラーズ/18 caps)
4.ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京/4 caps)
5.ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ/9 caps)
6.リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京/75 caps)
7.姫野 和樹(トヨタヴェルブリッツ/22 caps)
8.テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス/12 caps)
9.流 大(東京サントリーサンゴリアス/27 caps)
10.山沢 拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/4 caps)
11.シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ/9 caps)
12.中村 亮土(東京サントリーサンゴリアス/30 caps)
13.ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/7 caps)
14.松島 幸太朗(東京サントリーサンゴリアス/44 caps)
15.山中 亮平(コベルコ神戸スティーラーズ/24 caps)
16.日野 剛志(静岡ブルーレヴズ/5 caps)
17.クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/6 caps)
18.竹内 柊平(浦安D-Rocks/1 cap)
19.下川 甲嗣(東京サントリーサンゴリアス/―)
20.ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/4 caps)
21.齋藤 直人(東京サントリーサンゴリアス/8 caps)
22.李 承信(コベルコ神戸スティーラーズ/3 caps)
23.ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/3 caps)