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【RWC2021】パワーのアメリカに、低さ、鋭さで勝つ。サクラフィフティーン、2戦目メンバー決まる。

2022.10.13

7番で先発予定の細川恭子。爆発的なアクションで前に出る。右はPR加藤幸子。(撮影/松本かおり)

 互いに初戦で敗戦を喫したチーム同士の対戦だ。肉体と魂がぶつかり合う80分となる。

 10月15日、女子日本代表(サクラフィフティーン)がワールドカップ(RWC2021/以下、W杯)の2戦目を戦う。
 アメリカ代表との対戦は、ファンガレイのノースランドイベントセンターが舞台。17時30分のキックオフだ(日本時間 13時30分)。

 サクラフィフティーンは初戦の先発メンバーから数人を代えた。
 HOには谷口琴美が2番を背負って入る。7番のスターターは細川恭子。カナダ戦では6番のジャージーを着た齊藤聖奈が8番に移った。
 BKの先発変更はひとりだけ。CTB山本実が12番で先発する。

 カナダ戦では2番だった永田虹歩、NO8で先発した永井彩乃がベンチスタートに。馬力あるランニングが持ち味のふたりには、試合終盤の勝負どころでのインパクトあるプレーを期待したい。
 18番の北野和子、22番の庵奥里愛は、2戦目で初めて23人の中に入った。

 レスリー・マッケンジー ヘッドコーチ(以下、HC)は布陣の変更について、「強度の高い3戦が続く。メンバーを変えながら戦うことは全員が理解している」と話した。

 前戦ではセットプレー、特にラインアウトが乱れてボールを手にできる時間が少なかった。
 その点を考慮しての23人の選考だ。

「ポゼッションが低かったので、何かを変えないといけないのは事実です。若いHOがW杯でプレーする。周囲からだけでなく、自分自身でもプレッシャーをかけがちです。(カナダ戦先発の永田)虹歩の、80分の重圧を軽減してあげたい。琴美が代わりに持ってきてくれるものが楽しみです」

 サクラフィフティーンは、フィジカリティの強さ、激しさを前面に戦ってくることが予想されるアメリカに対し、カナダ戦後、あらためてブレイクダウンに注力した。

「相手はサイズも大きい。しかし、W杯に出場している以上、その大きさにも対応しなければいけません。アタック時のラックサポートのタイミングを調整し、これまでより速くしたい」とHCは話した。

 パワーや大きさなど、肉体的な勝負を挑んでくる相手に対し、選手たちも覚悟を決めている。
 PR南早紀主将はラインアウトについて、「よりシンプルに、自分たちの取れるエリアで取り切る」と言う。

 スクラムについては、カナダ戦でも試合中に修正できた手応えがある。「自分たちのスタンダードを崩さずに組む」(南主将)と、こちらも修正点は明確だ。
 加藤幸子も、「自分たちの低さを武器に戦うことが大事」と話す。

 LO佐藤優奈もコリジョンにはこだわりがある。「カナダ戦はセットプレーを安定させるのに時間がかかりましたが、今度は最初から」と語気を強めた。
「前の試合ではブレイクダウンのところでうまく行かないところもあったので、アメリカ戦では100パーセントめくり切りたいと思います」

 昨晩(10月12日)はチームディナーに出掛け、10月13日はオフと、選手たちは気分をリフレッシュさせて、明日のキャプテンズランでアメリカ戦に向けての最終調整をおこなう。

 レスリーHCは、「選手たちがここまで注いできたものに全幅の信頼を置いています」と言う。
 積み上げてきたもの、一人ひとりの個性を束ねて相手にぶつけ、勝利をもぎ取る。

※写真をクリックすると大きな画像で見ることができます。

<ラグビーワールドカップ2021 女子日本代表 試合登録メンバー/vs アメリカ>
1.南 早紀(主将/横河武蔵野アルテミ・スターズ/27 caps)
2.谷口琴美(MIE PEARLS/4 caps)
3.加藤 幸子(横河武蔵野アルテミ・スターズ/12 caps)
4.佐藤 優奈(東京山九フェニックス/8 caps)
5.高野 眞希(横河武蔵野アルテミ・スターズ/18 caps)
6 長田 いろは(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/17 caps)
7.細川 恭子(MIE PEARLS/9 caps)
8 齊藤 聖奈(MIE PEARLS/33 caps)
9.阿部 恵(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA/12 caps)
10.大塚 朱紗(RKUグレース/11 caps)
11.今釘 小町(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA・立正大学ラグビー部/11 caps)
12.山本 実(MIE PEARLS/22 caps)
13.古田 真菜(東京山九フェニックス/16 caps)
14.名倉 ひなの(横河武蔵野アルテミ・スターズ/12 caps)
15.松田 凜日(日本体育大学ラグビー部女子/7 caps)

16.小牧 日菜多(日本体育大学ラグビー部女子/4 caps)
17.永田虹歩(国際武道大学女子ラグビー部/10 caps)
18.北野和子(MIE PEARLS/6 caps)
19.玉井 希絵(MIE PEARLS/15 caps)
20.吉村 乙華(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA・立正大学ラグビー部/6 caps)
21.津久井 萌(横河武蔵野アルテミ・スターズ/20 caps)
22.庵奥 里愛(MIE PEARLS/7 caps)
23.永井 彩乃(YOKOHAMA TKM/12 caps)

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