花園出場校の一番乗りを決める北海道予選が9月24日におこなわれ、北北海道は北見北斗が4年連続出場の旭川龍谷を23-14で破り13年ぶりに優勝。南北海道は立命館慶祥が4年連続出場の札幌山の手を18-7で破り花園初出場を掴み取った。
第1試合は南北海道の立命館慶祥×札幌山の手。
立命館慶祥は準決勝で函館ラ・サールを41-21で破り、11年ぶりに決勝の舞台に立った。
その立命館慶祥が前半4分、先制トライを奪う。NO8岩崎真浩がジャッカルとキックチャージでチャンスを演出すると、こぼれ球を味方が拾って最後は高校日本代表候補のCTB三浦遼太郎がインゴールに入った。
7分にはCTB石岡泰一がタックルで相手の反則を誘い、PGで追加点(8-0)。
その後は長い時間、自陣でのディフェンスを強いられたが、27分にハイパントからNO8岩崎とCTB石岡がダブルタックルで攻守逆転。SO久保田慧主将が裏へのキックと素早いチェイスで相手のミスキックを誘い、こぼれたボールをLO大坪丈瑛が捕球してそのまま左隅に飛び込んだ。
13-0で前半を折り返した後半開始早々にも、立命館慶祥は相手のミスを誘い追加点を挙げる。1分、快足を飛ばしたCTB石岡のキックチェイスからターンオーバー。SO久保田主将がムーブでトライを奪った(18-0)。
リードを18点に広げられた山の手はキック処理で後手に回る時間帯が続くも、SH近藤悟が50/22キックでチャンスを演出。12分にはスクラムで相手の反則を誘い、速攻からFL小口篤が相手を引きずりながらインゴールに入った。
その後も相手陣でアタックを展開したが、ラインアウトの精彩を欠いて追加トライはならず。この日、持ち味を存分に出した立命館慶祥CTB、石岡の好タックルにも苦しめられた。
立命館慶祥は創部26年目にして初の花園切符を掴み、第102回大会へ一番乗りを果たした。
第2試合は北北海道の北見北斗と旭川龍谷が対戦。
北見北斗は準決勝で遠軽を17-8で破り、4年ぶりのファイナルだった。
立ち上がりは旭川龍谷がPR佐野凰惺の好タックルやWTB真山太陽の突破で見せ場を作るも、最後はペナルティやミスに終わり得点につながらず。
逆にキックでエリアを進め、CTB藤枝航史が強烈なタックルで相手のノックオンを誘うなど、敵陣での攻防を展開した北見北斗が先制トライを奪う。10分、スクラムを起点にCTB山内悠生が大きくゲインラインを切ると、最後はゴール前の肉弾戦からFL山森隼人が押し込んだ(5-0)。
北見北斗は13分にもタックルから流れを掴む。WTB庄司直輝のタックルからターンオーバー。相手陣22㍍ライン付近でのラインアウトからモールで一気に前進し、最後はSO中嶋優斗が反対サイドへのキックパスをWTB庄司がインゴールで抑えた(10-0)。
その後は互いに相手陣深くまで攻めても、最後はミスやペナルティで終わる展開に。旭川龍谷はFB大西翔海が自陣から敵陣22㍍ライン付近まで突破するも、北見北斗のPR小野響暉がゴール前でジャッカルを決めるなど、一進一退の攻防は続いた。
次にスコアが動いたのは後半開始早々。またも北見北斗がキック合戦を制してSO中嶋がラインブレイク、そのままインゴールまで独走した。
0-17とされた旭川龍谷は15分にようやく点差を縮める。相手のペナルティで敵陣に入り22㍍ライン付近からモールで前進、NO8日淺海斗が抜け出して雄叫びを上げた(7-17)。
しかし、ここから北見北斗は逃げ切りを図る。キックでエリアを取りディフェンスする自分たちの形から、20分にPGを加える。23分にも敵陣でCTB山内のタックルからNO8荒田悠佑がジャッカルを決めて、2本目のPGで点差を広げた(26-7)。
大勢が決まった28分に旭川龍谷のCTB水口遥太がトライを奪うも、26-14でノーサイドの笛が鳴った。
北見北斗は創立100周年に38回目の出場を決めた。花園では1952、’53、’60、’63年に4度の準優勝を誇る、えんじ×白の段柄ジャージーが高校ラグビーの聖地に帰ってくる。