日本ラグビー協会は9月2日、秋の国際試合に向けて5日から始まる別府合宿に参加する日本代表候補52人(FW28人、BK24人)を発表した。
ケガやコンディションの都合で夏のキャンペーンには参加しなかったPR具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)、NO8姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)、CTB中村亮土(東京サンゴリアス)、FB松島幸太朗(東京サンゴリアス)ら、2019年ワールドカップ日本大会の代表メンバーが続々と復帰する。
ジェイミー・ジョセフHCは「たくさんのテストマッチを経験している選手たちが戻ってきてくれて嬉しい」と表情を崩した。「しかし軽いケガではなかったので、毎日モニタリングをしながら、彼らがしっかりと戻って来られるようにしたい。現状だと合宿中の復帰になると思います」と続けた。
夏の代表候補に入っていたが、ケガで参加できなかったLO小瀧尚弘(コベルコ神戸スティーラーズ)やFL下川甲嗣(東京サンゴリアス)にもアピールチャンスが与えられ、ケガで合宿を離脱してテストマッチでのプレー機会がなかったPRクレイグ・ミラー(埼玉ワイルドナイツ)やFLピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)もメンバー入りした。
一方で、夏のテストマッチに出場したHO堀江翔太(埼玉ワイルドナイツ)やNO8テビタ・タタフ(東京サンゴリアス)は選出されず。堀江について、ジョセフHCは「コンディションは問題ないが、今回のセレクションには入っていない」と話した。
心配なのはLOの選手層で、「いまだにケガ人が多い」とジョセフHC。「(メンバー入りした)ワクァ、ヴィンピーはケガをしていて、3~4週間くらいで戻ってきそうです。(メンバー外の)サウマキ(アマナキ)や辻(雄康)は肩の手術をしました。脳震とうで(ジェームス・)ムーアも入っていません」と説明した。
そのほか、ケガで今回の招集を見送った選手としてジョセフHCは、前十字靭帯のケガで長期離脱中のSO松田力也(埼玉ワイルドナイツ)や昨年代表入りしたFBセミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)の名前を挙げた。
別府合宿は9月5日から17日まで実施予定。18日に宮崎へと移動して、10月15日まで合宿は続く。
10月1日からはオーストラリアA代表との国際試合3連戦を、JAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)として臨む。「アサヒスーパードライ JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2022」として開催されることも発表された。
1日(土)は秩父宮ラグビー場(19時KO)、8日(土)は福岡・ベスト電器スタジアム(14時KO)、14日(金)は大阪・ヨドコウ桜スタジアム(18時30分KO)が会場となる。
そして、10月29日には国立競技場でニュージーランド代表と激突する。この一戦を前に再び宮崎に合流し、22日から27日まで合宿をおこなう予定だ。
対戦後はヨーロッパへ向かい、11月12日にイングランド代表(トゥイッケナム)、同20日にフランス代表(トゥールーズ)と戦う。
「オーストラリアA戦の約10日前までに人数を減らしていく予定です。最終的には40人くらい(のスコッド)を考えています。ただしコロナの影響もあるので、ほかの選手もしっかりとメンタル的には(試合に)出られる状態にしてもらうことが重要になる」とジョセフHC。「(2019年W杯前と比べて)スーパーラグビーで経験できたタフな試合がなくなってしまったので、(それまでの3週間のキャンプを)良い準備期間として使っていきたい」と話した。
「今回の合宿は新しいやり方となり、人数の多い合宿となります。50人の選手で合宿するということで、ゲームプランや彼ら(一人ひとり)の役割をしっかりと落とし込まなければいけません。プランする中で難しいと感じましたが、エキストラのコーチとしてS&Cも2人増やしましたし、サンウルブズでともに仕事をしていた田邉(淳)さんもクボタから呼びました。いままでにないチャレンジですが、良い準備ができています」(同HC)
<2022年秋シーズン 男子日本代表候補 別府合宿参加メンバー>
【PR】
淺岡 俊亮(トヨタヴェルブリッツ/1 cap)
稲垣 啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/42 caps)
ヴァル アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ/23 caps)
海士 広大(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/1 cap)
木津 悠輔(トヨタヴェルブリッツ/5 caps)
クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/6 caps)
具 智元(コベルコ神戸スティーラーズ/18 caps)
三浦 昌悟(トヨタヴェルブリッツ/9 caps)
【HO】
坂手 淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ/30 caps)
橋本 大吾(東芝ブレイブルーパス東京/3 caps)
日野 剛志(静岡ブルーレヴズ/5 caps)
堀越 康介(東京サントリーサンゴリアス/5 caps)
【LO】
秋山 大地(トヨタヴェルブリッツ/1 cap)
飯野 晃司(東京サントリーサンゴリアス/1 cap)
ヴィンピー・ファンデルヴァルト(浦安D-Rocks/20 caps)
大戸 裕矢(静岡ブルーレヴズ/5 caps)
小瀧 尚弘(コベルコ神戸スティーラーズ/11 caps)
サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ/2 caps)
ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ/9 caps)
ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京/4 caps)
【FL】
下川 甲嗣(東京サントリーサンゴリアス/―)
布巻 峻介(埼玉パナソニックワイルドナイツ/7 caps)
ピーター“ラピース”・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/13 caps)
古川 聖人(トヨタヴェルブリッツ/3 caps)
ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ/5 caps)
リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京/75 caps)
【NO8】
姫野 和樹(トヨタヴェルブリッツ/22 caps)
ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/4 caps)
【SH】
茂野 海人(トヨタヴェルブリッツ/16 caps)
小山 大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ/―)
齋藤 直人(東京サントリーサンゴリアス/8 caps)
高橋 敏也(リコーブラックラムズ東京/―)
流 大(東京サントリーサンゴリアス/27 caps)
【SO】
田村 優(横浜キヤノンイーグルス/70 caps)
中尾 隼太(東芝ブレイブルーパス東京/―)
山沢 拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/4 caps)
李 承信(コベルコ神戸スティーラーズ/3 caps)
【CTB】
梶村 祐介(横浜キヤノンイーグルス/2 caps)
シェーン・ゲイツ(浦安D-Rocks/4 caps)
中野 将伍(東京サントリーサンゴリアス/5 caps)
中村 亮土(東京サントリーサンゴリアス/30 caps)
ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/7 caps)
ラファエレ ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ/28 caps)
【WTB】
髙橋 汰地(トヨタヴェルブリッツ/1 cap)
ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京/―)
ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/3 caps)
シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ/9 caps)
根塚 洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/1 cap)
松島 幸太朗(東京サントリーサンゴリアス/44 caps)
【FB】
野口 竜司(埼玉パナソニックワイルドナイツ/14 caps)
メイン 平(リコーブラックラムズ東京/1 cap)
山中 亮平(コベルコ神戸スティーラーズ/24 caps)