満を持してゲームに出るか。
サクラフィフティーンこと女子15人制ラグビー日本代表は、8月27日、東京・秩父宮ラグビー場でアイルランド代表と対戦。23日には都内で公開練習をおこない、イングランドのエクセター・チーフスでプレーする加藤幸子が意気込みを語った。
「日本代表らしい、ひたむきなプレーを見てもらいたいと思います」
レスリー・マッケンジー ヘッドコーチ率いるチームは、10月開幕のワールドカップ・ニュージーランド大会に向けて選手選考、課題の抽出に注力している。
5月10日、格上のオーストラリア代表を敵地で12-10と制した。さらに7月24日には、岩手・釜石鵜住居復興スタジアムで南アフリカ代表を15-6で下している。
ただし、同30日に埼玉・熊谷ラグビー場であった南アフリカ代表戦は10-20で、8月20日に静岡・エコパスタジアムで開かれたアイルランド代表戦は22-57でそれぞれ落とした。
それらのゲームを、加藤は欠場した。腰痛のリハビリのためだ。
右PRの主力候補でもある22歳。今度の復帰戦では、オーストラリア代表を破った際の防御を再現したいと語った。
「オーストラリア代表戦では、皆、すごく身体を張っていて、私も観ていて感動しました。初心に帰って、前回、前々回の試合でできなかった部分をやっていけたら。タックルで1人が下に入って、2人目がボールを殺しに行く。それを徹底していきたいです」
今夏、ようやく戦列に戻ったところだ。いまでは「万全」。ワールドカップのメンバー入りへ改めてアピールするとともに、国内有数の海外組の1人としてチーム力を引き上げたい。
アイルランド代表の主将でLOのニコラ・フライデーは、チーフスのチームメイトでもある。加藤は「まじめな人。言われたことを徹底してやっている選手。見習いたい部分がある」と敬意を示すが、勝負は自分たちがものにするつもりだ。
「アイルランド代表にもイングランドでプレーしている選手がたくさんいて、フィジカルの部分は体感しています。ジャパンはもっとボールに絡んで突き刺さっていかないといけないと思いました」
この夏、4度あった国内テストマッチの最終戦。1人でも多くのファンを集め、ワールドカップ本番への機運を高めたい。