愛嬌があるなあ。多くの人たちに愛されるわけだ。
日本のファンからどう呼ばれたいか、と問われて答えた。
「ファフさん」
横浜・日産スタジアムに集まった約700人のファンから、「ファフさ〜ん」の声が飛んだ。
横浜キヤノンイーグルスへ加入したSHファフ・デクラークが7月21日、新入団会見に臨んだ。
2019年ワールドカップ（以下、W杯）で優勝した南アフリカ代表のSH。38キャップを持つ。
ホームでのウエールズとのテストマッチシリーズを終えて来日。ザ・ラグビーチャンピオンシップ開幕までの時間を利用して来日した。
世界の頂点に上り詰めた場所に立ったデクラークは、「このスタジアムに戻ってこられたことが嬉しい」と話した。
「W杯のときに横浜で過ごした時から、刺激的で暮らしやすい街と感じていました」
南アフリカ代表のチームメートの多くが日本のチームでプレーしている。
セール・シャークス（英国プレミアシップ）に5シーズン在籍した。「居心地の良いところにとどまっていては成長が止まってしまう。新しいチャレンジをしたい」との判断に加え、仲間たちから聞こえてくる「日本はいいぞ」の声が日本でプレーする決断の背中を押してくれた。
2019年年度からイーグルスに所属するジェシー・クリエル（CTB）とは仲が良い。
イーグルスの実力や雰囲気のことは事前に聞いた。その上で、「世界でもベストなチームになれるようにしたい。その力になりたい」と話した。
ハードタックル。そして正確なキック。世界的にも高く評価されるSHだ。
リーグワンでは、日本特有のテンポの速い展開の中でプレーすることになる。
「（スーパーラグビーのライオンズ時代から）もともと走るプレーは得意としています。そこをさらに伸ばせるのは自分にとってもいいことだし、チーム（南アフリカ代表）にもプラスになる」
エキサイティングなプレーで日本のファンを魅了しそうだ。
記者会見後のトークショーでは、サービス精神が旺盛なところを見せた。
長髪のヘアスタイルを問われると、「子どもの頃から長く、女の子と間違われた」と話した。
「校則で短くしたこともあったけど、その後、また戻しました。彼女も気に入ってくれています」
焼肉やラーメンなどが好きだ。
沢木敬介監督も、「（プレーはもちろん）プロフェッショナルな姿勢はチームの（他の選手にとっての）ロールモデルになると思う」と期待している。