南米から新しい風が吹く! 「ロス・コンドレス」の愛称を持つチリ代表が、夢に見たラグビーワールドカップ初出場を決めた。2023年フランス大会(RWC2023)の南米予選でウルグアイ代表に敗れたものの、北米予選2位だったカナダ代表との敗者復活戦に勝ってプレーオフに進み、アメリカ代表との2試合トータルスコアで上回り、歓喜となった。
RWC2023への切符をかけたプレーオフ第1戦は、チリのサンティアゴで現地時間7月9日におこなわれ、雨でピッチは水浸しになり、後半には停電でスタジアムが一時真っ暗になるなど、波乱含みの激闘は22-21でアメリカ代表が制していた。
そして、7大会連続9回目のワールドカップ出場へ王手をかけたアメリカ代表が、地元コロラド州のグレンデールで現地時間16日におこなわれた第2戦でも前半31分までに3連続トライを挙げ、19点リードを奪っていた。
しかし、32分にアメリカ代表にイエローカードが出ると、数的有利になったチリ代表が反撃し、36分、39分と連続トライで5点差に詰めて折り返した。
そして、後半に両チームとも得点を重ねたが、活気づくチリ代表が1点差に迫り、終盤の75分にペナルティゴールを決め、31-29で逆転勝利。
この結果、2試合のトータルスコアは52-51となってチリ代表が1点上回り、悲願のワールドカップ出場権獲得となった。
チリ代表はRWC2023でプールDに入り、初戦で日本代表と対戦する。その後、サモア代表、イングランド代表、そして南米の仲間であるアルゼンチン代表にも挑む
一方、敗れたアメリカ代表だが、まだRWC2023への望みは残っており、11月に予定されている世界最終予選(敗者復活戦)でラスト1枚の切符を争う。