夢舞台への望みをつないだのは香港代表だった。
ラグビーワールドカップ2023フランス大会の予選を兼ねたアジアラグビーチャンピオンシップの決勝が7月9日、韓国の仁川市南洞アジアドラグビー場でおこなわれ、世界ランキング22位の香港代表が同30位の韓国代表に23-21と逆転勝ちし、優勝した。
ワールドカップ初出場を目指す香港代表は、7月23日にオーストラリアのサンシャインコーストスタジアムで予定されているトンガ代表とのアジア・パシフィック プレーオフに進む。
香港代表は試合開始早々、危険なタックルをした選手がレッドカードで退場となり、試合のほとんどを人数が少ない状態で戦う苦しい展開となった。
しかし、FWの力強いドライビングモールで最初のトライを挙げ、その後、またも危険なプレーでイエローカードを提示され一時13人となった時間帯もあったが、ゴールラインを割られてもグラウンディングを許さないなど粘り強く守り続け、35分にはピンチからのカウンターで追加点を奪い、15-0で折り返した。
一方、ホームでファンの声援を受けた韓国代表は45分(後半5分)、キックを使ってチャンスをつくり、トライを決めて反撃開始。ペナルティゴール(PG)で加点したあとの63分には、敵陣深くに入ってテンポよくボールを動かし、左WTBが同点トライを挙げた。そして、68分にPGで勝ち越しに成功する。
だが、3点ビハインドとなった香港代表は71分、ゴールに迫ってアドバンテージを得て攻め込み、SOがキックでインゴールに転がしたボールを右WTBが押さえて逆転トライ。20-18となった。
その後、韓国代表がPGで再びゲームをひっくり返し、79分の香港代表のショットは外れ、このまま韓国が逃げ切るかと思われたが、香港は最後まであきらめず、80分すぎに敵陣22メートルライン内に入り、ラインアウトからのドライビングモールで相手の反則を引き出す。そして、背番号22をつけたキッカーがPGを決め、劇的な逆転ゲームとなった。