ジャパンラグビーリーグワン2022で優勝を遂げた埼玉パナソニックワイルドナイツが6月30日、退団することが決まった選手・スタッフを発表した。
元オーストラリア代表ロックで15シーズン在籍し、トップリーグ(前身の国内最高峰リーグ)で5回の優勝に貢献、ベストフィフティーンには6回も選出され、最後のシーズンとなったリーグワン2022でもプレーオフ準決勝などで奮闘してチームを頂点に導いたレジェンド、ヒーナン ダニエルが勇退する。
「長年にわたり私を支えてくれた皆様に、心より感謝いたします」と述べた40歳のヒーナン。日本での長いキャリアを振り返り、「私と家族を温かく迎え入れてくれたワイルドナイツでは生涯の友人ができ、一生心に残る経験ができました。これまでワイルドナイツのために懸命に頑張ってきましたが、その中で皆さんの期待に応えられていたら嬉しく思います。この素晴らしいクラブでラグビーをするチャンスを与えてくれたすべての人々に感謝しています。また家族を連れて皆さんに会いに来ることを楽しみにしています!」とコメントした。
そして、国士舘大学を卒業後、2009年から13シーズン在籍した谷田部洸太郎(35歳)も引退を決意。日本代表として15キャップを獲得し、セブンズやサンウルブズ(国際大会のスーパーラグビーにかつて参戦した日本チーム)でもプレーしたロックは、社業に専念することを決め、「ここだけでは書ききれない程の経験をさせていただき、またいつも温かく応援してくださったファンの皆様方のおかげでここまで続けることができました。本当に感謝しています。今後は、ワイルドナイツのファンとして応援していきたいと思いますし、またグラウンドでお会いした際は、声をかけていただければと思います。今後ともワイルドナイツの応援よろしくお願いします」とコメントした。
ワイルドナイツでのプレーを最後にトップの舞台から退くロックはもうひとりおり、元イングランド代表のジョージ・クルーズ(32歳)も引退となる。2シーズン在籍してトップリーグ2021優勝に貢献し、最後と決めていたリーグワン2022ではベストフィフティーンに選ばれる活躍で有終の美を飾ったクルーズは、「日本でできた素晴らしい経験と私を歓迎してくれた皆さんに感謝しています。思い出を作るために日本に来て、2つのトロフィーと素晴らしい友人に恵まれました。日本で過ごした時間は私にとってとても素晴らしい時間となりました。また戻って来られる日を楽しみにしています!」とコメントした。
そして、クルーズとともに2020年にワイルドナイツに加入し、元ウェールズ代表の実力を発揮して2季連続の日本一に貢献したCTBハドレー・パークスも退団が決定。34歳のパークスは、「この2シーズンは素晴らしい時間になりました。ワイルドナイツの一員になれてとても幸せだったとともに、支えてくれたファンの皆様に感謝しています。ありがとう!」とメッセージを残した。
同じCTBでは、7シーズン在籍した権裕人(30歳)もワイルドナイツを去る。「7年間、自分に関わってくださった方々にいま一度感謝の気持ちを申し伝えます。本当にありがとうごさいました。明るい未来に向かってこれからも歩んで行きたいと思います。アンニョン」と別れを告げた。
ミッドフィールドで競った選手ではもうひとり、かつてジュニア・ジャパンの13番をつけたこともある笠原開盛も退団となり、26歳で現役引退を決めた。ワイルドナイツに4シーズン在籍した笠原は、「ラグビーを通して仲間といくつもの最高の瞬間を経験することができたり、思うようにプレーができず苦しい思いをした期間もあったりと、私のラグビー人生はかけがえのない時間となりました。今までどんな時も側で支え、応援してくれた家族や友人。そして、ラグビーを通して出会った仲間たちに支えられてここまでラグビーと真剣に向き合い頑張り続けることができました。心から感謝しています。これからは、ラグビーで培った経験を生かし次のステップへ挑戦します。ワイルドナイツで過ごした4年間は人生の宝物です」とコメントした。
そして、15人制と7人制の両方で日本代表となり、2015年のワールドカップや東京2020オリンピックにも出場した藤田慶和も、新しい道に進む。6シーズン在籍したワイルドナイツを退団することになった28歳の藤田は、「ワイルドナイツに在籍した一瞬一瞬の思い出が僕の宝物です。最高の仲間とワイルドナイツのファンの方々と離れることは少し寂しいですが、次のステージでも頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」とコメントした。