トップイーストリーグは、春の公式戦が佳境を迎えている。
2022春季交流戦トーナメントが5月に開幕し、これまでに全16試合のうち10試合がおこなわれた(パンデミックの影響で2試合は開催中止)。その結果、前年度の秋季戦トップ4チームのヤクルトレビンズ、東京ガス、セコムラガッツ、横河武蔵野アトラスターズが準決勝に駒を進めた。
約2年振りに有観客試合も開催されており、観客席のファンの姿に選手たちの目が輝く。勝利チームの表情が、ファンの前では一層晴れやかになるのも印象的だ。
春季交流戦の参加チームは、トップイーストに所属する以下の16チーム。
Aグループ5チーム(ヤクルト、東京ガス、セコム、横河武蔵野、秋田ノーザンブレッツ)、Bグループ4チーム(クリーンファイターズ山梨、明治安田生命ホーリーズ、日立製作所Sun Nexus、丸和運輸機関 AZ-MOMOTARO’S)、Cグループ7チーム(ビッグブルーズ、JAL WINGS、あいおいニッセイ同和損保タフウルズ、大塚刷毛製造、ライオンファングス、サントリーフーズSUNDELPHIS、ワセダクラブ TOP RUSHERS)。
今月18日と19日、各地で3回戦がおこなわれた。
東京ガスが56-7で日立製作所戦を制すと、横河武蔵野が101-0で山梨を圧倒し、セコムは秋田NBを26-14で下した。ヤクルト×明治安田生命は開催中止となり、ヤクルトが不戦勝している。
準決勝は7月3日、東京ガス×セコム(東京ガスグラウンド)、ヤクルト×横河武蔵野(横河電機グラウンド)。いずれも有観客試合を予定している。
それに先立ち6月25日、横河武蔵野が「アトラスチーム」と「スターズチーム」に分かれ、武蔵野陸上競技場(東京・武蔵野市)で練習試合をおこなった。
昨シーズンとは見違えるほど、常に幾つかのオプションを持った組織的なアタックができており、ターンオーバーも増えたように見受けられた。
アナリストチーフの阿多弘英氏はこう話す。
「アタック面では、マインドが変わりつつあります。
BKは今年、髙島大地ヘッドコーチが中心となってアタックの改善から着手しました。昨年の秋季戦では山梨さん相手に2試合とも38点止まり。それが半年後に100点取れた(於:春季交流戦第3回戦)。これは完全に得点力が上がったということ。
ディフェンス面では佐藤明善FWコーチ、松村表BKコーチがかなり注力して指導をおこない、成果を上げています。ターンオーバー数も、昨秋が1桁だったのに対し、今年はもう2桁行きましたからね」。
FWアナリストの福岡員正氏はこう続ける。
「FW間のパスや、BKとの連携ができるようになってきました。今後の課題はセットプレーです。山梨戦ではラインアウトとスクラムは良かったですが、まだまだです。
ディフェンス面では、取り返す意識が出てきましたね。昨年までは『強いタックル』だけで終わっていましたが、今年は『ボールを奪い返すところまで』が仕事という内容に変わって来つつあります」
今シーズンの始動以来、負け知らずの横河武蔵野。トップイーストAグループ上位進出を目指し、勢いを示している。
チームビルディングの一環としてキックオフミーティング合宿、ゴールデンウイーク合宿などの強化期間を設けるほか、東京・武蔵野市内で清掃ボランティア活動を定期的に実施するなど、あらゆる角度から結束力と戦力の押し上げに気炎を上げている。
この日も練習試合前、早朝7時30分から武蔵野陸上競技場周辺で地域清掃ボランティア活動が実施された。
4度目を迎えたこの活動は、本サイトを通じて地域で広く知られることとなり、チームへの感謝の声も届き始めている。
※詳しい情報は横河武蔵野アトラスターズ公式ホームページでご確認ください。