7月2日、愛知県・豊田スタジアムで日本代表が戦うフランス代表が日本で調整を続けている。6月28日には千葉県内で日大を招いて実戦的な局面を作った練習を行なった。練習後には若手選手2名が日仏メディアの取材に応じた。
平均年齢が20代前半と非常に若いスコッドとなっている今回のフランス代表。
「経験者として、初キャップの選手たちとのコミュニケーションで気をつけていることは」と聞かれると、「自分も経験は浅いから」と笑って「自分が初めて招集された時の気持ちを思い出して、お互いに助け合うことに集中している」
203㌢の若手LO、ティボー・フラマンは2021年11月に代表デビューした。フランス生まれで、18歳まではベルギーで育った。イングランドで大学に通い、インターンでアルゼンチンのイギリス大使館で働いた時代には現地でもプレーした。この期間に各国代表へのオファーはなかったかと聞かれると、首を振ってきっぱり。
「ありません。あったとしても応えなかった。フランス代表以外になるイメージは持っていませんでした」。母国愛は一途だ。ちなみにデビュー戦の相手はアルゼンチンだった。
日本については、ライオンズ戦、ウルグアイ戦をチェックし「FWの足の速さが印象的。対戦の機会が少ない相手なので、しっかり対策したい。相手を舐めてかかる空気は、まったくありません」。日本も自信を持つセットプレーで、どんな攻防が繰り広げられるか注目だ。
ノンキャップのWTBレミー・バジェは、2部リーグ王者のアビロン・バイヨンヌ(来季は1部に昇格。1年での復帰昇格)から代表に選出された。
「優勝、昇格のお祝いよりも、代表選出への喜びの方が強く、たいへん光栄に感じている。対戦するのが日本であることも、とてもうれしい。日本は特別なプレーの仕方をするチームで、遠征地としては文化的にもとても興味がある。こうしてここにいること、幸せです」
日本を評して「非常にキャラクターが強いチーム」とバジェ。ニューカマーの勢いが今のフランスに活力を与えていることがよくわかる選手の一人だ。バジェはベンチスタートか。練習では控え組と見られるチームで14番を着けて精力的にプレーした。
1年余りに迫った地元開催のW杯に向けて、存在をアピールする選手たち。いくつかのポジションでは日本側も似た状況にある。土曜の激突は、キャップ数の欄の数字が小さなプレーヤーにも注目だ。