サクラフィフティーンの刻む足跡によっては、その功績を称える報奨金が与えられることになった。
今年(2022年)10月にニュージーランドで開催されるワールドカップ(女子)。同大会に出場する女子日本代表へ、成績によって報奨金が贈られる。
6月8日に開かれた日本ラグビー協会の理事会で承認された。
今回のワールドカップでベスト8に出場した場合、大会登録選手および登録スタッフは、一人につき50万円を受け取る。
また、大会での試合勝利給も発生する。大会開催時点でワールドラグビーの定める世界ランキング8位以上の対戦国に勝利した場合、選手一人ひとりに50万円が支払われる。
これは、男子への報奨金と同じ基準によるものだ。
2019年におこなわれたワールドカップでのベスト8に入ったチームの各選手、スタッフには一人につき100万が支払われた。
これはホームでの大会だったためで、アウェーでは50万円と定められている。
今回の決定について、さまざまな意見があったという。
同じにすべき。活動環境などを考えると、同じでなくてもいいのでは。同じでない方がいいかもしれない。
議論を経て、日本ラグビー協会として男子と同じ基準、金額で進めることを決めた。
今回のワールドカップでサクラフィフティーンは、カナダ(現在の世界ランキング3位/以下同)、アメリカ(7位)、イタリア(5位)と同じプールBで戦う。
ちなみに日本は12位。5月にテストマッチを戦い、勝った相手のフィジー、オーストラリアは、それぞれ21位、6位だった。
2017年ワールドカップ時も、ベスト8進出時は選手1名50万円の報奨金を設定していたが、11位に終わり、実現はしなかった。(当時は勝利給の事前の定めはなく、報奨金は選手のみとしていた)。
また、同理事会では2021年度の決算も承認された。
岩渕健輔専務理事は1.9億円の赤字となった理由のひとつに、コロナ禍の影響を受け、5試合が予定されていた国内での日本代表戦が2試合だけに終わり、収入減となったことを挙げた。
2022年度の収支予算案は、収入予算72.9億(過去最大)、支出予算69.8億、収支益3.1億円となる。
支出予算69.8億円のうち、代表強化全体での予算は25億4000万円で、そのうち男子15人制日本代表は14億2000万。こちらも過去最大規模だ。
6月、7月だけでも、トンガチャリティーマッチを含めれば、ウルグアイ、フランスとのテストマッチも合わせて日本代表関連試合が5試合ある。
それに向けての代表候補合宿には、2チーム体制で多くの選手が活動している。それらも予算規模の拡大理由となっている。