ラグビーリパブリック

MVP堀江が日本代表復帰、坂手と流が共同主将。新人賞の根塚はNDSへ

2022.05.31

5月31日に会見をおこなったジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ(撮影:松本かおり)


 日本ラグビー協会は5月31日、2022年夏シーズンの合宿に参加する男子日本代表34名およびNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)34名を発表した。

 リーグワンの初代MVPに輝いた36歳のHO堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)が日本代表に復帰。来年のワールドカップへ向け、頼もしい男が帰ってきた。
 国内リーグで6季ぶりに最多トライゲッターの称号を取り戻したWTB山下楽平(コベルコ神戸スティーラーズ)もジャパンに招集され、初キャップ獲得を目指す。そして、リーグワン決勝でワイルドナイツの10番をつけて優勝に貢献した山沢拓也も日本代表復帰となり、ニューフェイスの中尾隼太(東芝ブレイブルーパス東京)、李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)とともにSOのポジションを争うこととなる。さらに、LOのサウマキ アマナキ(前・横浜キヤノンイーグルス)とサナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ)も日本代表に初選出となった。

2019年ワールドカップ以来の日本代表復帰となる堀江翔太(Photo: Getty Images)

 今夏には国内でウルグアイ代表と2試合、フランス代表と2試合、計4試合のテストマッチを組んでいるが、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは2つのチームでウルグアイ戦とフランス戦に向かっていくことを明かした。
「新しく選ばれた選手たちを観察し、タフな中で戦っていけるか見ていく。自チームでキャプテンの実績がある坂手(淳史)、同じく経験があり、サンウルブズでもリーダーシップを見せた流(大)のふたりを共同キャプテンにして、ワールドカップに向けてクオリティーを高めていきたい」

 一方、経験豊富なSO田村優(横浜キヤノンイーグルス)、CTBの立川理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)、ラファエレ ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ)、SH茂野海人、LOヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪)、リーグワンのベストフィフティーンに選出されたSH小川高廣(東芝ブレイブルーパス東京)、新人賞に輝いたWTB根塚洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)らはNDSでのスタートとなり、注目株のひとりであるWTB竹山晃暉(埼玉パナソニックワイルドナイツ)もNDSに振り分けられた。

 指揮官は、「実績のある選手がNDSに入っているが、いままで時間をかけてやってきたこと、ゲーム感覚を取り戻してほしい意味もある。時間をかけて調子を上げていくことが成功につながる」とコメントした。

 そして、5月9日に発表された日本代表候補外から、新たにPRの海士広大(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)、竹内柊平(NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス東京ベイ浦安)、三浦昌悟(トヨタヴェルブリッツ)、HO日野剛志(静岡ブルーレヴズ)、FLの飯野晃司(東京サントリーサンゴリアス)、シオネ・ラベマイ(東芝ブレイブルーパス東京)、SH小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、WTBのメイン平(リコーブラックラムズ東京)、吉澤太一(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪)、FB奥村翔(静岡ブルーレヴズ)が招集され、NDS合宿に参加する。

 6月11日にはトンガサムライフィフティーンとのチャリティーマッチがあり、対戦相手となるエマージング ブロッサムズはNDSから選出され、ウルグアイ代表との第1戦(6月18日・秩父宮)もNDSのメンバーで戦う予定。ジョセフ ヘッドコーチいわく、そこから数人を日本代表にピックアップする可能性もあり、それも加えた日本代表でウルグアイとの第2戦(6月25日・北九州)とフランスとの2試合(7月2日・豊田/9日・国立)を戦う。

 日本代表は6月3日から宮崎県宮崎市で合宿をおこない、NDSも同日より大分県別府市で合宿をスタートする。

 藤井雄一郎・男子ナショナルチームディレクターは、「ここまでコロナ禍の中で強化が難しいところもあった。ここから世界が違うモードへ入っていく。それに乗り遅れず強化を進めていきたい」とコメントした。

日本代表の10番を目指す山沢拓也(Photo: Getty Images)

<2022年夏シーズン 日本代表>

【PR】
稲垣 啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/39 caps)
ヴァル アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ/20 caps)
垣永 真之介(東京サントリーサンゴリアス/10 caps)
木津 悠輔(トヨタヴェルブリッツ/3 caps)
クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/6 caps)
森川 由起乙(東京サントリーサンゴリアス/―)

【HO】
坂手 淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ/27 caps)
橋本 大吾(東芝ブレイブルーパス東京/2 caps)
堀江 翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/66 caps)

【LO】
サウマキ アマナキ(前・横浜キヤノンイーグルス/―)
ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京/1 cap)
サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ/―)

【FL】
ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ/2 caps)
古川 聖人(トヨタヴェルブリッツ/2 caps)
ピーター“ラピース”・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/13 caps)
リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京/72 caps)

【NO8】
ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ/6 caps)
ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/2 caps)

【SH】
齋藤 直人(東京サントリーサンゴリアス/6 caps)
中嶋 大希(コベルコ神戸スティーラーズ/2 caps)
流 大(東京サントリーサンゴリアス/27 caps)

【SO】
中尾 隼太(東芝ブレイブルーパス東京/―)
山沢 拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/3 caps)
李 承信(コベルコ神戸スティーラーズ/―)

【CTB】
梶村 祐介(横浜キヤノンイーグルス/1 cap)
中野 将伍(東京サントリーサンゴリアス/2 caps)
ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/4 caps)

【WTB】
高橋 汰地(トヨタヴェルブリッツ/―)
ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京/―)
ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/―)
シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ/6 caps)
山下 楽平(コベルコ神戸スティーラーズ/―)

【FB】
野口 竜司(埼玉パナソニックワイルドナイツ/13 caps)
山中 亮平(コベルコ神戸スティーラーズ/22 caps)

NDSで成長が期待される根塚洸雅(Photo: Getty Images)

<NDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)>

【PR】
淺岡 俊亮(トヨタヴェルブリッツ/―)
海士 広大(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/―)
北川 賢吾(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/3 caps)
竹内 柊平(NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス東京ベイ浦安/―)
津嘉山 廉人(横浜キヤノンイーグルス/―)
三浦 昌悟(トヨタヴェルブリッツ/7 caps)

【HO】
中村 駿太(東京サントリーサンゴリアス/―)
日野 剛志(静岡ブルーレヴズ/4 caps)
堀越 康介(東京サントリーサンゴリアス/4 caps)

【LO】
秋山 大地(トヨタヴェルブリッツ/―)
大戸 裕矢(静岡ブルーレヴズ/4 caps)
辻 雄康(東京サントリーサンゴリアス/―)
ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪/18 caps)

【FL】
飯野 晃司(東京サントリーサンゴリアス/―)
嶋田 直人(横浜キヤノンイーグルス/―)
德永 祥尭(東芝ブレイブルーパス東京/15 caps)
シオネ・ラベマイ(東芝ブレイブルーパス東京/―)
山本 浩輝(東芝ブレイブルーパス東京/5 caps)

【NO8】
セル ジョセ(花園近鉄ライナーズ/―)
テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス/9 caps)

【SH】
小川 高廣(東芝ブレイブルーパス東京/2 caps)
茂野 海人(トヨタヴェルブリッツ/13 caps)
小山 大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ/―)

【SO】
田村 優(横浜キヤノンイーグルス/68 caps)

【CTB】
シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス東京ベイ浦安/1 cap)
立川 理道(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/55 caps)
テアウパ シオネ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/3 caps)
ラファエレ ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ/27 caps)

【WTB】
竹山 晃暉(埼玉パナソニックワイルドナイツ/―)
根塚 洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/―)
メイン 平(リコーブラックラムズ東京/―)
吉澤 太一(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪/―)

【FB】
奥村 翔(静岡ブルーレヴズ/―)
尾崎 晟也(東京サントリーサンゴリアス/3 caps)

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