ジャパンラグビーリーグワンの初代MVPに輝いたのは、埼玉パナソニックワイルドナイツの優勝に大きく貢献し、36歳のいまもなお進化し続けている堀江翔太だった。トップリーグ時代も含めると、3度目の大賞受賞である。
5月30日に開催されたNTTリーグワンアワード2022で、ベストフィフティーンに選出された世界的スターたちもいる前で表彰を受けることになり、「こんなすばらしい選手たちが後ろにいるなか、畏れ多くて後ろを見れないんですけど、非常に嬉しく思います」と恐縮した堀江。それでも、その大きな存在感は誰もが認める。
「感謝をしなければならない人がたくさんいて、ここで言うと長くなっちゃうのですべては言えないんですが、僕に関わってくれた人、本当にありがとうございました」
そのひとりが、アスレチックトレーナーの佐藤義人さんだ。
「僕が大きな首のけがをしたときから、2015年からずっと見続けてくれている佐藤トレーナーがここまで調子を上げてくれた。非常に感謝しています」
自分なりのコンディション調整を許してくれたチームにも感謝している。
「30(歳)の時よりは体が動けるようになっているというか、体が楽な感じがします」
今年のリーグワンは、中止になった2試合を除き、全16試合に出場(プレーオフを含む)。日本代表66キャップを持つベテランフッカーの堀江が先発したのは1試合だけだったが、後半からの出場でチームにエナジーをもたらし、フィニッシャーとして、セットピース、攻守にとチームをけん引した。
「スタートで出ている坂手(淳史)選手が一貫性をもって常にいいパフォーマンスを出し続けてくれたからこそ、後半の僕のいいプレーにつながったと思います」
リーグワンアワード2022では、MVPだけでなく、ベストフィフティーン、そして選手が選ぶプレーヤー・オブ・ザ・シーズン賞も受賞した。対戦相手として、最も苦しめられた選手に贈られる賞だ。
「毎年レベルが上がっていくなかで、選手たちに選ばれて非常に光栄ですし、もっともっと成長できるように頑張りたいと思います」
今年は、日本代表復帰も期待されている。来年はワールドカップイヤーだ。
「36(歳)になっても成長できるように。引退まであと数年しかないと思うので、しっかりと、日々、悔いを残さず、いいラグビー生活を送っていきたいと思います」