最後の試合に勝ったのは三重ホンダヒートだった。しかし、2試合で争う入替戦の勝者となったのは、NECグリーンロケッツ東葛だった。
5月27日、東大阪市花園ラグビー場でリーグワン・ディビジョン1/ディビジョン2の入替戦・第2戦がおこなわれ、昇格を目指した三重ホンダヒートが24-22で制した。しかし、1週間前に秩父宮ラグビー場でおこなわれた第1戦は33-10でNECグリーンロケッツ東葛が勝っており、第1戦で3トライ差以上つけ、第2戦は7点差以内の敗戦だったグリーンロケッツがボーナスポイント計2点を獲得して総勝点(6-4)で上回り、2試合トータルで勝者となってディビジョン1残留を決めた。
前半、勢いがあったのは三重ホンダヒートだった。
4分、敵陣22メートルライン内に入ってフェイズを重ね、HO李承爀がディフェンスを抜けてインゴールに持ち込み先制した。
14分にはWTB生方信孝の力強い走りを起点にリズムに乗り、ワイドに展開してWTB尾又寛汰、FBマット・ダフィーが左タッチライン際で粘ってボールを生かし、それを拾ったCTBダーウィッド・ケラーマンがディフェンダーを振り切って連続トライとなった。
その後、相手にペナルティゴールを許したものの、31分には元ニュージーランド代表のダフィーがディフェンスを突破してオフロードでCTB渡邉弐貴につなぎ、3トライ目となって19-3で折り返した。
しかし、後半早々、三重ホンダヒートのキャプテンであるFL古田凌が危険なタックルをして10分間の退出を命じられ、流れが変わる。
数的有利となったNECグリーンロケッツ東葛は44分(後半4分)、ラインアウトからモールで押し込み、トライ。58分には敵陣深くに入ってモールからボールを動かし、右の空いたスペースをWTB後藤輝也が突いてインゴールに持ち込み、4点差に詰めた。
そして、69分にはグリーンロケッツの9番をつけた元日本代表SHの田中史朗がランで仕掛けてチャンスを広げ、FLアセリ・マシヴォウからオフロードパスをもらったFBトム・マーシャルが抜けて逆転トライとなった。
三重ホンダヒートも意地を見せ、72分に攻め込んでゴールに迫り、SH根塚聖冴が前へ突っ込んでインゴールに押さえ、ゲームをひっくり返すトライとなったが、24-22のままノーサイドの笛が鳴り、両チームの来季につながる入替戦は終わった。