リーグワン2022のディビジョン2で3位に終わった三菱重工相模原ダイナボアーズだが、2回戦方式でおこなわれる入替戦の初戦を制し、昇格に王手をかけた。5月21日に東京・秩父宮ラグビー場でNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(ディビジョン1・10位)と対戦し、33-25で競り勝った。
序盤にシャイニングアークスがWTB石井魁のトライなどで8点リードしたが、ダイナボアーズは前半22分、敵陣深くでのスクラムから攻め、WTBアライアサ 空ローランドがインゴール左隅に飛び込み5点を奪い返した。
33分にはシャイニングアークスがパスを乱すと、ダイナボアーズのCTB奈良望が足にかけてボールを確保し、ゲイン、サポートについていた空ローランドにつなぎ、逆転トライが生まれた。
その後、シャイニングアークスがペナルティゴールで点差を詰めたが、ダイナボアーズは12-11で迎えた後半早々、ボールを奪い返して敵陣に攻め込み、FBマット・ヴァエガが蹴った楕円球がバウンド変化して相手を惑わし、再びボールを手にしたヴァエガがインゴールに持ち込み点差を広げた。
ディビジョン1残留を目指すシャイニングアークスも意地を見せ、53分(後半13分)にゴール前での連続攻撃からタテを突いたFL中島進護がタックルを受けながらも倒れず、腕を伸ばしてトライを奪い返し、コンバージョンも成功で再び1点差とした。
しかし、ダイナボアーズは58分、CTBマイケル・リトルの「50:22キック」(自陣から蹴ったボールが敵陣22メートルライン内でバウンドして外に出たため、マイボールラインアウトで再開)で敵陣深くに入り、ラインアウトからモールで押し切りトライ。さらに、62分には自陣でのスクラムからボールを動かすと、リトルがディフェンスを破ってゴールへ走り切り、33-18となった。
入替戦は2試合トータルで総勝点が多いチームが勝者となり、同数だった場合、得失点差での決着になる可能性もあるため、シャイニングアークスも反撃し、68分にドライビングモールにバックスも加わってトライを取り切り、コンバージョンも成功で8点差に詰めた。そして78分にも攻め込んで連続トライかと思われたが、フィニッシュ前に相手への妨害行為があったことがTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認され、トライは認められず、7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイントを逃した。
第2戦は28日に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれる。