最後の勇姿をファンに届けることは叶わなかった。
リーグワンは5月7日に開催予定だったNTTドコモレッドハリケーンズ大阪とブラックラムズ東京の試合の中止を発表した。
勝ち点や再試合の可能性などについては、別途協議の上、あらためてリーグより決定、発表するとしている。
リーグは中止に至った経緯について、以下のように説明している。
5月2日のPCR検査でレッドハリケーンズから新型コロナウイルス感染症陽性者が確認された。その後、再検査で陰性が提示された当該者についてはリーグが試合参加可能と判断したが、協議プロセスにおいてリーグ側からの事前の説明不足もあり、判断の合理性について両チームの合意形成がなされない状況となった。こうした経緯から試合開催を回避すべきとリーグが判断した。
レッドハリケーンズは今季終了後、シャイニングアークス東京ベイ浦安とチームの再編成をおこなう。NTTドコモが運営するチームは社員選手等で構成され、チーム方針が変更されるため、来季はディヴィジョン3からスタートとなる見通しだ。
そのため、レッドハリケーンズにとっては現体制のチームで戦う最後の試合だった。レッドハリケーンズは前節でもコロナ禍により試合中止を余儀なくされ、最後のホストゲームを開催することができなかった。
リーグは試合当日の12時前に発表したリリースで、「新型コロナウイルス感染症の対応については、これまでリーグの新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン、公式戦実施要項に基づき、リーグとチームが連携し厳正かつ適切に実施してまいりました。今回の事案は新型コロナウイルス感染症の発生状況が多様化し、状況によって新たな対応が必要となる中、リーグとして適切な判断が、かなわなかったものであります。リーグとして、こうした試合直前での中止を招き、ファンの皆さまならびに関係者の皆さまにご迷惑をおかけしていることを、深くお詫び申し上げます」とコメントしている。
●NTTドコモレッドハリケーンズ大阪から発表された中止に至るまでの経緯
5/2(月):選手・スタッフ全員にPCR検査を実施し、13人が陽性と発覚。結果と併せて再検査の実施をリーグへ報告。
5/3(火):再検査の結果、13人のうち7人が陰性者となり、リーグへも確認し試合実施を判断。併せて三度目のPCR検査実施を判断。
5/5(木):改めて三度目のPCR検査を実施し、1名を除く全員の陰性が確認できたため試合開始の48時間前である14時半にメンバー登録を実施。
5/6(金):20時頃にリーグから改めて時系列の確認が入り、5/3の再検査が認められない可能性があると通達。状況を確認すると5/3の再検査の話がリーグ内で伝達されていなく、判断ミスをしたと突然の通達。
チームは保健所からも陰性と認められて試合を行えることを主張したが、試合を中止する方向となった。
5/7(土):9時半にリーグから正式に中止を案内される。