クライマックスを迎えたジャパンラグビー リーグワン。
プレーオフトーナメントに進む4チームのうち、3チームが決定、残り1枠を巡ってカギを握る試合が、5月1日に味の素スタジアムで開催される東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)対東京サンゴリアス(東京SG)戦だ。
BL東京は現在4位。この試合に勝てば、4強の座は大きく近づく。BL東京のホストゲームとして開催される府中ダービーを前に、OBの廣瀬俊朗さんがグラウンドを訪問、大野均アンバサダーらにチームの様子を聞いた。
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久しぶりにチームの練習を見た廣瀬さん。
「いま自分がプレーしてたら、僕らはリザーブにも入れず引退していく」とレベルの高さに驚いた。「昔は根性と気合だけ。10年前でよかった」
大野アンバサダーも「今のチームは機動力があって、選手がスペースにボールを放れる。意外性のある面白いラグビー。昔はパスをすると“余計なことをするな”と怒られた(笑)」と自身の現役時代を振り返った。
チームは昨季9位に沈んだが、今季は徐々に調子を上げて上位争いに絡んできた。大野アンバサダーは2019年に就任したトッド・ブラックアダーHCのチーム作りを間近で見てきた。
「練習前のミーティングでいい雰囲気を作る。負けた試合の後のミーティングでも、いい活躍をした選手を称えて、ちょっと面白い映像を流すとか、あの作り方はうまい」
廣瀬さんも「やっている選手たちが楽しそう。それは観客にも伝わっていく」と現在の充実を感じ取る。
東京SGは現在リーグ首位。両チームは開幕節、同じ会場で東京SGのホストゲームで対戦、60-46で東京SGが勝利している。
廣瀬さんは「前回負けているので、チャレンジャーとして戦えるのは、いい。前とは違うコンディションなので、思う存分チャレンジしてほしい」。
両チームの注目選手に関して、廣瀬さんは両チームの日本人司令塔を挙げた。「中尾隼大は、うまく周りを使ってる。田村煕(東京SG)は、もともと我々の仲間(’16年度所属)、彼にどうやってプレッシャーをかけるか」
大野アンバサダーは「BL東京はハタチになったばかりのワーナー(ディアンズ)。トップチームで二十歳の選手がどれだけできるか。東京SGは、(ダミアン)マッケンジー、リザーブで出てくる(テビタ)タタフも怖い」
廣瀬さんは「府中はラグビーと街が近いところにある」と言う。府中ダービーに関しては「府中で1年間、威張れるのが決まる(笑)。普段、街でも会うので、だからこそ負けたくない」。
大野アンバサダーも「日本一を争うチームが、一つの街にあるケースはなかなかない。順位どうこうでなく、気合が入る」と府中ダービーの特別さを語る。
注目の一戦は5月1日(日)17時キックオフ。
※廣瀬俊朗さんは試合当日も来場、イベントに参加しますのでお楽しみに。