国内ラグビーのリーグワンは、4月24日に計4試合がおこなわれ、ディビジョン1では、東京サントリーサンゴリアスが13勝目を挙げて首位を快走、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安は9位に浮上して入替戦出場圏内を脱出した。
サンゴリアスは秩父宮ラグビー場でリコーブラックラムズ東京と対戦し、30-3で勝利。
チームに勢いをつけたのはルーキーで、開始早々、背番号7をつけてこの試合がデビューとなった慶大出身FL山本凱の強烈なタックルからターンオーバーして攻め込み、CTB中野将伍がゴールに持ち込み先制した。
12分にはラインアウトからモールで押し込みトライ。
サンゴリアスはその後、危険なタックルをした選手にイエローカードが提示されたが、数的不利になっても主導権を握り続け、20分にはラインアウトからモールで中央方向へ動いたあと、ブラインドサイドにボールを動かしSH齋藤直人がフィニッシュ。
前半を20-0で折り返すと、46分(後半6分)にも敵陣深くに入って攻め込み、WTB尾崎泰雅がタッチライン際で粘ってFBダミアン・マッケンジーにつなぎ、チーム4トライ目が生まれた。
一方、ブラックラムズは52分にスクラムで奮闘して相手の反則を引き出し、ペナルティゴール(PG)で得点したが、サンゴリアスの堅いディフェンスからトライを奪うことはできなかった。
そのブラックラムズを抜いて9位に浮上したのはNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安だ。前節終了時に11位だったシャイニングアークスは、千葉・柏の葉公園総合競技場で最下位(12位)のNECグリーンロケッツ東葛と対戦し、38-34で競り勝った。
相手にPGで先制されたシャイニングアークスだったが、前半9分、ラインアウトから展開してSOオテレ・ブラックがディフェンス裏にボールを蹴り、CTBシェーン・ゲイツがそれを確保してFLリアム・ギルにつなぎ、最初のトライが生まれた。
14分にも敵陣深くに入ってFWで勝負し、LO中島進護が力強く突っ込んで追加点を挙げた。
対するグリーンロケッツはPGで得点を重ねたあと、26分、ゴールに迫ってテンポよくボールを動かし、CTB松浦康一がトライ。
その後、再び点差を広げられたが、36分にはSOフレッチャー・スミスが抜けてCTBギハマット・シバサキにつなぎ、7点を奪い返して1点差に詰めた。
しかし、シャイニングアークスはハーフタイム前にも敵陣深くに入り、ラインアウトからモールを組むと、最後尾にいた背番号3の竹内柊平がボールを持ち出してショートサイドへ突進し、タックルされながらもインゴール左隅に押さえ、28-20で折り返した。
シャイニングアークスは後半早々にもPGで得点し、45分(後半5分)には相手のラインアウトが乱れてボールを手にすると、パスをもらったルーキーのSH飯沼蓮が俊敏な動きで狭いスペースを抜けてゴールへ走り切り、38-20と点差を広げた。
実戦初勝利を目指すグリーンロケッツは、53分と79分にドライビングモールでトライを挙げ、4点差まで詰めたが、一歩届かず。
シャイニングアークスは、73分にWTB石井魁が、インターセプトから力走した相手WTB後藤輝也を猛追して止めるなど、粘り強く戦って勝利をつかんだ
また、この日は下部グループ(ディビジョン2・3)の順位決定戦もおこなわれ、来季ディビジョン1への自動昇格もかかるディビジョン2の1位〜3位決定戦(第1節/神奈川・相模原ギオンスタジアム)では、リーグ戦を3位通過していた三重ホンダヒートが同1位通過の三菱重工相模原ダイナボアーズを19-17で下した。
福岡・グローバルアリーナではディビジョン3の4位〜6位決定戦(第1節)がおこなわれ、九州電力キューデンヴォルテクスが43-10で中国電力レッドレグリオンズを圧倒した。