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ファイナル練習試合は、総合力でヒガシに軍配! 東福岡37-10報徳学園

2022.03.31

決勝は辞退となった東福岡が、大会初優勝を挙げた報徳学園を、練習試合で破った。写真は東福岡・大川虎拓郎主将(撮影:髙塩 隆)

 3月31日に予定されていた決勝が中止となった全国高校選抜大会。その決勝カードが、練習試合として同日実現し、東福岡が報徳学園を37-10で破った。会場となったのは埼玉WKの練習グラウンド、熊谷ラグビー場のすぐ隣だ。東福岡は前日3月30日に全員がPCRを受け陰性判定を受けていた。

◆キックオフ前、試合開催に協力してくれたパナソニックに御礼を述べる両校主将

 先制点を挙げたのは報徳。開始わずか1分、東福岡が報徳陣で仕掛けたワイドなアタック、ややパスが浮いたところをWTB中山雄太がさらい、そのまま走り切って 5-0とした。

 しかしその後は東福岡が主導権を握った。8分、14分、18分の連続トライで跳ね返した。Gが3本中2本外れて、17-5に。風下だった東福岡にとっては、上々の前半になった。後半はトライ、G、PGを2つずつ挙げて引き離した。

 東福岡はスピードとパス能力、そして近場を突く接点の強さに柔軟なオフロードまでが加わって、大会を通しても突出した攻撃力を見せた。この試合を支配したのもその基本の確かさだ。象徴的なのは1本目の同点トライと、2本目の勝ち越しトライだ。

 8分のトライは中盤左のラインアウトから、タッチライン間を一往復して攻めた左の端。長身のFL中川一星が抜け、回り込んできたSO高本とわがサポートしてインゴールへ飛び込んだ。

 14分、10-5と勝ち越すトライでは、中央のラック横を突破。FL大川虎拓郎がまたいだボールを持ち出して相手タックラー二人を引きつけ、FB石原幹士にオフロードでつないでフィニッシュした。

 ワイドな攻撃で1対1の場面を作りスペースを脅かす。相手の間隔を広げると、今度は中央を突いて分厚い縦のサポートでトライを次々ともぎ取った。

 ハーフタイムには全メンバーを入れ替えた報徳も、局面では攻守に良い場面を作った。準決勝までと変わらず仕掛けた果敢な大外へのスピード勝負は、今後ますます楽しみだ。相手のランナーや球際に思い切りよく入っていくディフェンスは他チームにない武器だろう。東福岡にイエローカードが出た終盤の時間帯にはアタックが加速、タッチ際でWTBを走らせ、意地のトライを挙げた。

この練習試合の動画は、埼玉WKのYouTubeチャンネルで配信されている。

キックオフ前、試合開催に協力してくれたパナソニックに御礼を述べる両校主将(撮影:髙塩 隆)
定期戦を組むなど元々交流のある報徳学園と東福岡(撮影:髙塩 隆)
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