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リーチ マイケル、リーグワンで日本100試合達成。「ラグビー選手の奥さんはみんな同じ」。ファン、仲間、ライバル、家族に感謝

2022.03.14

同期入社の三上正貴がデザインした記念Tシャツを着て(撮影:髙塩 隆)

 初キャップを覚えているかと聞かれると「はい、忘れちゃったけれど、髪がまだたくさんあったのを覚えています」。祝福するファンを和ませた。

 3月13日、秩父宮ラグビー場で行われた東芝ブレイブルーパス東京のホストゲームでリーチマイケルが先発、トップリーグ、リーグワンを通して100試合目の出場となった。リーチは80分フル出場でNECグリーンロケッツ東葛戦勝利(37-18)に貢献した。

 ラグビーファンに広く愛される存在に。高校入学時に、札幌山の手へ留学生としてやってきた(撮影:髙塩 隆)
セレモニーには家族いっしょに臨んだ(撮影:髙塩 隆)

 これまでの道のりについて尋ねられると、選手としてのポジティブさが伝わってきた。

「僕が入った頃は東芝はとても強くて、そこから勝てない時期があって、11位も経験した。今はそこから復活の流れ、かなりいい経験ができている。きょうの100試合については、東芝では僕の上には170キャップのキンちゃん(大野均・元選手/日本代表でもチームメート)がいるから、追いつけるように、200キャップ目指してがんばりたい」

 ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチが視察に来ていたことについては

「後半になって60分くらいの時に誰かが言っているのを聞いて、心臓バクバクに。だけど、プレーで意識はしなかった。まずは目の前のやることに集中するのが大事です」

 試合直後のピッチでのセレモニーには、家族と一緒に臨んだリーチ。家族へのメッセージを求められると、リーチらしく深い感謝を告げた。

「いつもサポートしてくれてとても感謝しています。だけど、ラグビー選手の奥さんはみんな同じ。皆さんすごいと思う」

 リーチは2011年に東芝に加入、2015年からの3シーズンはスーパーラグビーのチーフスにも並行して参戦、2017年のチーフスが進出した準決勝にも先発。日本と南半球トップのデュアルでキャリアを積んできた経験がある。日本代表には、2011 年から3大会連続出場、2015年、2019年大会では躍進を遂げたチームを主将として牽引した。テストラグビーの世界、そして最高峰プロリーグを知るラグビーマンは、試合後にマイクを持つと、ファンへ、対戦相手のGR東葛への謝意を伝えた。まずはこの1試合への感謝だった。目の前の1試合に集中する。11年のキャリアを積み上げたリーチの姿勢がよく表れた瞬間だった。

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