新型コロナウイルス感染症の影響でリーグワン2022は開幕から3試合を戦えず、3つの不戦敗を含め2勝6敗と苦しんでいた静岡ブルーレヴズだが、3月13日、東京・江東区夢の島競技場でNTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安に27-10で競り勝ち、9位に浮上した。
一方のシャイニングアークスは、勝てば最下位脱出だったが、ホームで痛い黒星となった。
ブルーレヴズは前半7分、ラインアウトからの展開でSOサム・グリーンがパスを内側に返し、それをもらったWTBキーガン・ファリアが抜け、先制トライを挙げた。
その後、FB奥村翔がコンバージョンとペナルティゴールで加点し、13-3とリードして折り返した。
一方、10点ビハインドとなったシャイニングアークスは、後半開始早々、FBイズラエル・フォラウとCTBトゥクフカ トネの力強い走りが続いて勢いづき、敵陣深くに入ると、またもフォラウがパワーでタックラーを振り切り、トライを決めた。コンバージョンも成功で3点差に詰めた。
しかし後半、ブルーレヴズに2回(42分と62分)イエローカードが出たが、シャイニングアークスは数的有利な時間を活かせなかった。
14人になったブルーレヴズは、ゴールを背にしながらもFLクワッガ・スミスなどがブレイクダウンで奮闘。この日、赤いジャージーを着たFWの塊はスクラムでもピンチを脱出した。
ブルーレヴズはディフェンスも粘り強く、56分には相手FBフォラウがゴール右を襲ったが、SOグリーンがタックルして食らいつき、CTBヴィリアミ・タヒトゥアがサポートしてトライを許さなかった。
そして、61分、ブルーレヴズは自陣深くのスクラムで反則を繰り返し、滑川剛人レフリーはいったん、ペナルティトライをシャイニングアークスに与えたが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)およびアシスタントレフリーと協議した結果、ペナルティトライはキャンセルに。シンビンはそのままで、ブルーレヴズのピンチは続いたが、ここでも踏ん張った。
すると、耐えたブルーレヴズは70分、敵陣深くに入って攻め込み、CTB鹿尾貫太が抜けて貴重な追加点を獲得。シャイニングアークスにイエローカードが出て数的有利となった終盤には、バックスがオフロードで次々とつないでチャンスとなり、大外にいたLO舟橋諒将が力強い走りでゴールに持ち込み、勝負を決めた。