勝者はリーグ戦の1位獲得に大きく前進する1戦。これまで6戦全勝の三菱重工相模原ダイナボアーズが、近鉄花園ライナーズを15-10で破って全勝とした。残りはあと3節。相模原DBは勝ち点を32に伸ばして3位以上を確定させた。
前節終了時点での上位2チームによる直接対決は、3月12日に東大阪市花園ラグビー場で行われた。2678人が見入った上位対決は、ホストのライナーズの健闘が光った。前半はライナーズ 0-8 ダイナボアーズ。前回の対戦時の前半スコア 14-20に比べてもタイトな展開に(前回最終スコアはライナーズ 14-25 ダイナボアーズ)。後半も、開始早々に密集戦を起点にFB竹田宜純がスペースでボールを受けてトライ(G成功)で7-8、SOクウェイド・クーパーのPGで後半13分に 10-8 と逆転し、接戦に持ち込んだ。
しかし、その後も追加点を奪いにいく花園Lを、相模原DBの分厚いディフェンスが弾き返した。後半22分には、相模原DBが花園Lのアタックに耐え、花園Lのキックパスからフェアキャッチをもぎ取ると(黒キャップがトレードマークのWTBタウモハパイ ホネティがナイスキャッチ!)、そこから効果的なロングキックで一気に敵陣へ。最後はSO石田一貴が抑えの効いたキックパスで川上剛右をアシスト。一連のプレーでグラウンドじゅうを動いたボールを最後は、相手インゴールに沈めた。トライ(Gも)決まって相模原DB 15−10 花園Lとした。
5点差のまま終わった試合、最後に攻めていたのはホストのライナーズ側だった。相手がキルタイムでボールを守りながら攻めていたのを、ホーンとほぼ同時のペナルティ(相模原の反則)で奪い返し、逆襲。敵陣に踏み込んで連続攻撃を仕掛けたが、最後はラックでボールを奪われて万事休す。ライナーズファンは逆転可能なスコアでのラストアタックを、クラップや太鼓で熱烈にサポートした。
試合後、敗れたライナーズの重光泰昌アタックコーチは淡々と試合を振り返った。
「前回対戦で課題だったブレイクダウンには進歩が見られた」。目指すクイックな連続攻撃には届かなかったが、1月10日の第1節での対戦からふた月での成長には手応えを感じているようだ。
試合の結果、勝った相模原DBは勝ち点32で首位キープ、花園Lは勝ち点のボーナス(7点差以内の負け)1を加えて同26で2位につけている。3位の三重ホンダヒートは同18(3月12日の試合終了時現在。三重Hは3月13日に試合あり)。
ディビジョン2はリーグ戦終了後に上位3チームで総当たりをして最終順位を決定する。ディビジョン2の3チーム、ディビジョン1の下位3チームが2回戦総当たりで入れ替え戦(総当たり2回戦)を行なう予定だ。