ジャパンラグビーリーグワン2022のディビジョン1は後半(第9節)の戦いに入り、3月11日に東京・秩父宮ラグビー場で、首位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイと2位の東京サントリーサンゴリアスが激突。サンゴリアスが33-29で競り勝ち、首位を奪還した。
サンゴリアスはこれで8勝1敗(総勝点37)、スピアーズは7勝2敗(総勝点35)となった。
序盤から点の取り合いとなった。
先にスコアボードを動かしたのはスピアーズだった。
開始早々、FLトゥパ フィナウがジャッカルからのカウンターでチャンスをつくり、会場を沸かす。ここでは惜しくもトライにはつながらなかったが、直後、敵陣深くでのスクラムでターンオーバーすると、ボールを手にしたNO8ファウルア・マキシがインゴールに突っ込み、先制した。
しかし6分、今度はサンゴリアスが敵陣深くでスクラムからのアタックチャンスを迎え、PR石原慎太郎がトライ。コンバージョンを決めたFBダミアン・マッケンジーは、12分にはペナルティゴール(PG)でも加点し、10-5とした。
その後、スピアーズのCTBテアウパ シオネにブレイクダウン後の空いたスペースを突かれてゲームをひっくり返されたサンゴリアスだが、29分にはフェイズを重ねて敵陣22メートルライン内に入ると、SO田村煕がキックでボールを転がし、バウンドに合わせたWTBテビタ・リーがインゴールに持ち込み、再びリードした。
35分にはCTBサム・ケレビらが敵陣深くで相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、リーの連続トライで22-12とした。
それでも、首位攻防戦はシーソーゲームとなり、ハーフタイム前、トライチャンスだったスピアーズに対し、サンゴリアスのマッケンジーが意図的にボールをはたき落としたと判断され、川原佑レフリーはペナルティトライを宣告。イエローカードも出て、サンゴリアスはリードしながらも1人少ない14人で後半を迎えることになった。
だが、サンゴリアスは数的不利の時間帯をしのぎ、52分(後半12分)に攻め込むと、右WTB尾崎晟也がタックルを2つ外してトライを決め、点差を広げた。
60分にはマッケンジーがPGで加点し、30-19とした。
これ以上点差を離されたくないスピアーズは69分、ラインアウトからのサインプレーを決め、FLトゥパがトライを挙げて6点差に詰めた。
しかし、リスタート直後、サンゴリアスは交代で入ったばかりのFL飯野晃司がブレイクダウンでからんでPGチャンスを得、マッケンジーがショットを決めて貴重な3点を追加。
それでも食らいつくスピアーズは74分、WTB根塚洸雅とSO岸岡智樹の好走からチャンスを広げ、岸岡からのキックパスをもらったトゥパがフィニッシュして4点差に詰めたが、サンゴリアスが逃げ切り、接戦はノーサイドとなった。