ラグビーリパブリック

東芝ブレイブルーパス東京が終盤に逆転、横浜キヤノンイーグルスとの熱闘を制す。

2022.03.05

セットプレーやモールでは苦しんだブレイブルーパス(中央右はワーナー・ディアンズ/撮影:高塩 隆)


 2連敗中だった東芝ブレイブルーパス東京が、リーグワン・ディビジョン1の折り返し前に5位の横浜キヤノンイーグルスを下し、リーグ後半の戦いに弾みをつけた。3月5日に東京・秩父宮ラグビー場で対戦し、21-18で逆転勝ちした。

 6位の東芝ブレイブルーパス東京はこれで4勝4敗(総勝点20)。4位浮上の可能性もあった横浜キヤノンイーグルスは痛い敗戦となり、5勝3敗(総勝点23)で折り返すこととなった。

 前半をリードしたのはイーグルスだった。
 SO田村優のペナルティゴール(PG)で先制すると、9分にもゴールに迫り、すばやいパス回しからFBエスピー・マレーがディフェンスを抜け、最初のトライゲッターとなった。
 32分にはWTBヴィリアメ・タカヤワのキックからチャンスとなり、チェイスでボールを確保したFLコーバス・ファンダイクがタカヤワにつなぎ、トライが生まれた。

 対するブレイブルーパスは前半ラスト、FW・BK一体となってボールをつなぎ、WTBジョネ・ナイカブラが右外でディフェンダーを振り切ってインゴールに持ち込み、7-15と8点差に詰めて折り返した。

フィールドでのFWの動きにキレがあったブレイブルーパス(撮影:高塩 隆)

 後半早々、イーグルスはスクラムでPGチャンスを得、SO田村が決めてリードを広げたが、この日、田村のゴールキックは好調とはいえず、50分(後半10分)には3度目のショット失敗で最終的に響くこととなる。

 一方、接点の奮闘などで追い上げムードを高めていたブレイブルーパスは、57分、敵陣22メートルライン内に入り、FLリーチ マイケルが激しく当たってゲインしたあと、クイックリサイクルからすばやく展開し、WTBナイカブラが鮮やかに抜け、トライ。共同キャプテンのひとりであるSH小川高廣が厳しい角度からのコンバージョンを決め、14-18と4点差に詰めた。

 そして、74分に危険なタックルをしたイーグルスのCTBジェシー・クリエルにイエローカードが提示され、数的有利となったブレイブルーパスは直後にチャンスを迎える。敵陣深くに入ってラインアウトからモールで前進し、モールの最後尾にいた背番号13のセタ・タマニバルがボールを持ち出してパワーでタックラーを2人振り切り、インゴール右隅に逆転トライを決めた。コンバージョン成功で21-18。

 それでも、あきらめないイーグルスは、78分、敵陣10メートルライン内、中央でのスクラムでペナルティを得ると、同点へのショットは選択せず、トライを狙いにいった。22メートルライン内に入ってラインアウトからモールで前進。しかし、ブレイブルーパスが踏ん張り、ブレイクダウンでターンオーバーとなる。
 ブレイブルーパスは直後、スクラムでプレッシャーをかけられながらもボールをキープし、ホーンが鳴っていたため外に蹴り出し、激闘はノーサイドとなった。

イーグルスのCTBジェシー・クリエルはパワフル。リーダーシップも発揮(撮影:高塩 隆)
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