男子日本代表が今年7月に国内でフランス代表とテストマッチ(キャップ対象試合)を2試合おこなうことが公式に発表された。両チームの対戦は2017年以来となる。
“レ・ブルー”の愛称で知られるフランス代表は、来年の自国開催ラグビーワールドカップで悲願の初優勝を狙う強豪で、2月28日に更新された世界ランキングは3位(日本代表は10位)。開催中のシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)では唯一、開幕から3連勝と好調で、12年ぶりに欧州王者となって来日することになるかもしれない。昨年11月のオータム・ネーションズシリーズではニュージーランド代表“オールブラックス”に40-25と快勝している。
日本代表は過去、フランス代表に10回挑み、まだ一度も勝ったことがない。2017年11月にパリ郊外のナンテールで対戦したときは23-23の引き分けだった。
今回の対戦は、大正製薬株式会社が冠スポンサーとなり、「リポビタンDチャレンジカップ 2022」として開催される。
第1戦は、7月2日(土)に愛知県の豊田スタジアムで実施。一週間後の9日(土)におこなわれる第2戦の会場は調整中だ。
キックオフ時間、チケット情報、テレビ放送予定等は決定次第発表される。
「フランス代表は、ラグビー欧州6か国対抗戦においてスピード、パワーを自由自在に発揮し、目覚ましい活躍をしております。多くのラグビーファンの皆様が、フランス代表の来日を心待ちにされることは、想像に難くありません」
そう述べたのは日本ラグビー協会の森重隆会長だ。フランス代表を日本に迎えてテストマッチが開催できることを心より感謝した。
「2年以上に及ぶ新型コロナウイルス感染症の拡大によって、世界中の多くの方々が大変な困難に直面しています。ラグビーばかりでなく、すぐに触れられる場所にあったスポーツが、少し遠ざかってしまったように感じているラグビーファン、スポーツファンの方々も多いことと思いますが、いよいよ2023年にはフランスでラグビーワールドカップが開催されます。日本ラグビー協会は、7月の国際試合『リポビタンDチャレンジカップ 2022』を通じて、ラグビーワールドカップ2019日本大会のあの熱狂と興奮を、再び多くのファンの皆様と共に世界へお届けすることに全力を尽くします。ファンの皆様の温かいご支援をいただきながら、本大会を一緒に楽しむことができますことを強く祈っております」
そして、フランスラグビー協会のベルナール・ラポルト会長は「日本は今やラグビー大国です。前回のラグビーワールドカップでのその活躍は、このチームが世界のトップと戦う力を示していました。フランスの15人制代表チームが夏の遠征で日本を訪れるのは初めてのことです。日本ラグビー協会、森重隆会長には私たちを迎えていただけることに感謝し、両チームがピッチで会えることをうれしく思っています。ラグビーワールドカップ2023を控え、最も高い質を備えた相手と対戦することは非常に重要なことです」とコメントした。
フランス国内リーグのプレーオフは6月下旬まであるため、休養などコンディション調整も必要で、強豪クラブに所属する世界最高峰のSHアントワンヌ・デュポンやSOロマン・ンタマックらが来日するかは不明。しかし、長期強化計画で多くの若手も成長しており、戦力は充実している。
ワールドカップを1年後に控え、世界も注目するビッグマッチとなりそうだ。