スーパーラグビーに今年から初めて参加するモアナ・パシフィカだが、待望のデビューはまたも遅れることになった。
サモアやトンガなどのパシフィックアイランダーによって編成され、ニュージーランドを拠点とするモアナ・パシフィカは、「2022 スーパーラグビー・パシフィック」のオープニングゲームとして2月18日にブルーズと対戦する予定だったが、今月上旬にチーム内で複数の選手が新型コロナウイルス感染症の陽性と判定され、隔離を命じられ、延期が決定。第2節は27日にチーフス戦が予定されていたが、大会の医療諮問委員会は、新型コロナから回復しているスコッドが次の日曜日の試合に備えるための時間が十分ではないとして延期を勧告し、大会責任者は選手の安全上の懸念から、22日に延期決定を発表した。
ニュージーランドラグビー協会の大会責任者であるキャメロン・グッド氏は、「誰もがモアナ・パシフィカをフィールドで観たいと思っている。私たちはそれを実現するためのあらゆる可能性を模索した。しかし、選手の安全と健康を妥協するつもりはない」とコメントしている。
モアナ・パシフィカは、トンガ出身の両親のもとにシドニーで生まれた元オーストラリア代表のセコペ・ケプがキャプテンを務め、白血病を克服しジャパンラグビートップリーグでもプレーした元オーストラリア代表のクリスチャン・リアリーファノ(サモア系)や、フィジー出身の選手、クック諸島にルーツがある選手などもスコッドに名を連ねている。
なお、もうひとつの新規参戦チームであるフィジアン・ドゥルアは、2月18日にシドニー西部郊外のパラマタ(オーストラリア)でおこなわれた開幕戦でワラターズと対戦し、歴史的一歩を踏み出している。