ジャパンラグビーリーグワンの2部グループにあたるディビジョン2は第4節に入り、東京・秩父宮ラグビー場で2月12日、日野レッドドルフィンズと花園近鉄ライナーズが激突。前身の国内最高峰リーグ(トップリーグ)を経験しているチーム同士の対戦はまさかの大差となり、67-22で花園近鉄ライナーズが制した。
前半は接戦だった。
先制したのは日野レッドドルフィンズ。6分、ラインアウトモールからゴールに迫り、LO木村勇大がピック&ゴーでインゴールにねじ込んだ。
対する花園近鉄ライナーズは12分、接点でのターンオーバーから速いテンポで攻め込み、大外にいた長身LOのサナイラ・ワクァがハンドオフでディフェンダーを振り切ってトライゲッターとなり、同点とした。
ライナーズは、16分にはキックを使ってチャンスとなり、ボールを手にしたWTB片岡涼亮がゴールラインを越えたが、グラウンディング寸前、日野レッドドルフィンズのSO北原璃久が執念のタックルで落球させ、トライを許さなかった。
しかし、得点チャンスを逃した片岡はこれで火がついたか、このあと、プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍をする。
相手に勝ち越されたあとの32分、花園近鉄ライナーズは敵陣深くに入ると、ラインアウトからボールを動かし、SOクウェイド・クーパーが正確な鋭いパスを左外の片岡に通し、すぐに追いついた。
活きのいい24歳の片岡は、37分には3人のタックラーをかわして連続トライを挙げ、チームに勢いをつける。前半最後には連続攻撃をLOパトリック・タファがフィニッシュし、花園近鉄ライナーズは24-10で折り返しとなった。
追う立場となった日野レッドドルフィンズは、後半早々にイエローカードを提示されるも数的不利な時間帯を耐え、52分(後半12分)に敵陣深くに入ると、ラインアウト後にショートサイドを突いてLO木村がトライを挙げ、点差を詰めた。
しかし、花園近鉄ライナーズは2分後、東京オリンピックのセブンズ日本代表メンバーでもあるNO8セル ジョセのブレイクスルーからチャンスとなり、15人制日本代表のCTBシオサイア・フィフィタにつないで再び点差を広げた。フィフィタは、57分には自ら鮮やかな突破を見せ、連続トライ。
日野は大差をつけられた終盤に7点を奪い返したが、近鉄の勢いは止まらず、片岡のハットトリック達成を含めて計11トライを挙げ、ボーナスポイントも獲得している。