「これで相手はより、対応しづらくなる」
現在2位、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)の司令塔、バーナード・フォーリーはさらにチームへの自信を深めている。
2月5日、6日のリーグワンはD1・6試合、D2・2試合、D3・1試合(いずれも中止なし)が行なわれる。
1敗を守り第5節に向かうS東京ベイは、6日、勝ち点1差で3位につける横浜キヤノンイーグルスとアウェーで対戦する(ニッパツ三ツ沢にて)。冒頭のS東京ベイのコメントは、1月29日、グリーンロケッツ東葛に59-26と快勝した後のものだ。自慢のFWが試合ごと成長しているさまを称える。充実ぶりが伝わってくる。
「HOマルコム・マークスも戻って(先発出場として)、3トライを挙げた。ウチのFWはセットプレーやモールだけでなく、細かいパスワークでもいい場面を作った。これで相手は、より対応しずらくなる」(S東京ベイ・SOフォーリー)
この試合には試練もあった。後半はケガ人によりBKを交代、フォーリーがアタックではSO、デイフェンスではFBに入るなど、メンバーはアクシデントにも対応して勝ち切った。柔軟さも身につけつつある成長ぶりは、まさに今季、フラン・ルディケ監督が目指す「NEXT LEVEL」(次なる高みへ/チームスローガン)の姿だ。
横浜E(旧キヤノン)は前節のSA浦安戦が中止となり、1週をおいての上位決戦となる。3節では埼玉WKを向こうに、目指すハイテンポの展開を出し切ることができなかった。リーグで最も大きなFWをどう抑え込むかがキーのS東京ベイ戦、コンディション調整がしやすい状況で臨めるのはいい材料だろう。
土曜日には、6位・BL東京が10位の静岡BRを迎えうつ。静岡BRは開幕から3節連続の中止を余儀なくされ、復活の第4節では、RH大阪に快勝した。
静岡BR堀川隆延監督は「何が何でも勝たないといけない、最低でも勝ち点5」と悲壮な覚悟で臨んでの勝ち点5ゲット。「最後の最後までトライを取りにいってくれたこと(後半41分にBPは関係のない5トライ目を奪う)を誇りに思うし、次につながる試合になりました」と、選手たちを称えた。
おくれを取り戻すべく、チームの士気はますます高まっている。
対戦相手のBL東京は前節でトヨタVに惜しくも競り負けている(BL東京23-33トヨタV)。残り20分で突き放された課題を胸に走り切るだろう。
開幕以来勝ち点がないRH大阪(12位)は、現在唯一の全勝チーム、首位サンゴリアス(東京SG)とあい見える(6日・大阪はヨドコウにて)。
指揮官のヨハン・アッカーマンが見据える課題は明確、「前半はかなり接戦の展開ができていた。後半に入って、なかなか自陣から抜け出せず、ペナルティも多かった。今後、その原因を究明して修正していきたい」(4節試合後)。RH大阪はこれまで2戦でも、後半にペナルティで失速、勝利を遠ざけている。リーグワン全体のレベルを見せるためにも、東京SGに食らいつくガッツとクオリティーが見たい。
ビジター戦に挑む5位・BR東京は、4位のトヨタVと戦う。東京SG相手に後半38分までリードし勝ちかけた前節、今季就任のヘッドコーチ、ピーター・ヒューワットは「あと2分だった」と歯噛み。この1戦で再び上位に返り咲きたい。
対戦するトヨタVは5節にしてホストに初お目見え。FBウィリー・ルルーら陣容がそろい、本領発揮といきたいところだ。
D1は全12チームが初めてそろう週末となるか。上位4チームは勝ち点差5以内に収まり、順位の競った対戦も多いこの第5節、お見逃しなく。
2月5日(土)
▽ディビジョン1(5節)
・14:30 SA浦安 vs 埼玉WK(東京・秩父宮)
・14:30 BL東京 vs 静岡BR(東京・駒沢)
・14:30 トヨタV vs BR東京(名古屋・パロマ)
▽ディビジョン2(3節)
・12:00 相模原DB vs 釜石SW(相模原ギオン)
2月6日(日)
▽ディビジョン1(5節)
・14:30 GR東葛 vs 神戸S(柏の葉)
・14:30 横浜E vs S東京ベイ(横浜・ニッパツ三ツ沢)
・14:30 RH大阪 vs 東京SG(大阪・ヨドコウ)
▽ディビジョン2(3節)
・12:00 SA広島 vs 花園L(広島・バルコム)
▽ディビジョン3(3節)
・12:00 WG昭島 vs 江東BS(東京・秩父宮)