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埼玉ワイルドナイツが前王者の底力を見せる 終盤15点差から神戸スティーラーズに逆転勝ち!

2022.01.29

味方のサポートを待つ埼玉ワイルドナイツのWTB竹山晃暉(撮影:石井愛子)


 前身のトップリーグで優勝経験のあるコベルコ神戸スティーラーズと埼玉パナソニックワイルドナイツが1月29日、神戸ユニバー記念競技場でおこなわれたリーグワンの第4節で激突し、2021年のチャンピオンであるワイルドナイツがラスト約13分間で15点差をひっくり返し、41-37で逆転勝ちした。

 序盤から主導権を握ったのはコベルコ神戸スティーラーズだった。

 前半3分、スティーラーズの10番をつけた元ニュージーランド代表のアーロン・クルーデンがインターセプトから約60メートル走り切り、先制。10分には敵陣深くでプレッシャーをかけてSH日和佐篤がボールを奪い返し、そのままインゴールに飛び込んだ。

 14点ビハインドとなった埼玉パナソニックワイルドナイツは、SO松田力也のペナルティゴール(PG)で得点したあと、21分にはWTB竹山晃暉が22メートルライン手前から切り込んでディフェンスを破り、トライを奪い返した。

 だが、スティーラーズはその後、SOクルーデンがPGで加点し、35分には敵陣深くでPKを得ると、キャプテンのFL橋本大輝がクイックタップから仕掛けてインゴールに突っ込み、トライ。コンバージョンも成功で点差を広げた。

 それでもワイルドナイツは前半ラスト、敵陣22メートルライン内に入ってモールでアドバンテージを得ると、ボールを動かし、相手が詰めてきたところ、元ウェールズ代表のCTBハドレー・パークスがディフェンス裏にチップキックを放ち、飛び出した日本代表のCTBディラン・ライリーがダイレクトキャッチでインゴールに持ち込んだ。コンバージョンも決まり、15-24と9点差に詰めて折り返した。

神戸Sのアタアタ・モエアキオラが埼玉WKのジョージ・クルーズにプレッシャーをかける(撮影:石井愛子)

 しかし、後半先に得点したのはスティーラーズで、49分(後半9分)、モールでゴールに近づいてボールを動かすと、CTB李承信、SOクルーデンの連係でチャンスメイクし、空いたスペースをFB山中亮平が抜け、トライ。

 これ以上離されたくないワイルドナイツは57分、ラインアウトからのムーブで今季新加入のオーストラリア代表WTBマリカ・コロインベテが鮮やかに抜け、右外のWTB竹山にパスを通し、トライを奪い返した。

 しかし、その後、ワイルドナイツに反則が続き、63分、66分とスティーラーズがPGで加点し、15点差となった。

 それでも、粘るワイルドナイツは68分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールでゴールに迫り、塊に加わっていたWTBコロインベテがパワーでディフェンスを破り、リーグワン初トライを記録。

 74分にもドライビングモールでゴールに迫り、今度はボールを動かしてコロインベテが相手WTBアタアタ・モエアキオラとの1対1を振り切り、左隅にフィニッシュした。そして、この日ゴールキック不調だったSO松田が難しい位置からのコンバージョンを決め、34-37、3点差に詰めた。

スティーラーズのCTB李承信とワイルドナイツのCTBディラン・ライリー(撮影:石井愛子)

 ワイルドナイツの勢いは止まらず、77分には昨年日本代表入りした22歳のFL福井翔大がブレイクダウンで絡んで相手の反則を引き出し、またも敵陣22メートルライン内に入る。その後、いったんプレーは途切れたが、ワイルドナイツの攻撃は続いてゴール前のラインアウトへと移り、モールにバックスも加わって押し込み、経験豊かなHO堀江翔太が密集のなかインゴールに押さえ、逆転トライ。

 まもなくフルタイムを報せるホーンが鳴り、激闘はノーサイドとなった。

 新型コロナウイルス感染症の影響で開幕からの2試合を不戦敗となっていた埼玉パナソニックワイルドナイツだが、これで2勝2敗。
 一方、悔しい逆転負けとなったコベルコ神戸スティーラーズは、1勝3敗となった。

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