ピーター・ヒューワット ヘッドコーチが率いる新体制となったリコーブラックラムズ東京(ディビジョン1)が、「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」の初戦を勝利で飾った。1月9日、大阪のヨドコウ桜スタジアムでNTTドコモレッドハリケーンズ大阪と対戦し、43-22。奪ったトライ数は相手より3つ以上多かったためボーナスポイントも追加し、勝点5を獲得した。
ブラックラムズ東京は前半5分、敵陣深くに入ってラインアウトからモールで押し込み、新キャプテンのHO武井日向がトライゲッターとなり先制した。
対するレッドハリケーンズ大阪は10分、11フェイズを重ねてWTBラリー・スルンガが左外を抜け、タッチライン際を駆け上がりゴールを目指す。フィニッシュ寸前に、必死に止めに行った相手FBマット・マッガーンに押し出され、グラウンディングできなかったが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)でノーバインドタックルだったことが確認され、滑川剛人レフリーはマッガーンにイエローカードを提示し、ペナルティトライを宣告した。
逆転したレッドハリケーンズ大阪はさらに20分、ラインアウトからモールで一気に押し込み5点を追加。
しかし、ブラックラムズ東京は25分、ドライビングモールでゴールに迫り、アドバンテージを得ると、SOアイザック・ルーカスがディフェンス裏にチップキックを放ち、争奪戦でインゴールに転がったボールをWTB栗原由太が押さえ、TMOで確認後、トライが認められた。
2点差に詰めたブラックラムズ東京は36分にも攻め込み、後ろから走り込んだFBマッガーンがディフェンスを破って逆転トライを決めた。
15-12で折り返した黒いジャージーの男たちは、後半も最初に得点する。49分(後半9分)、敵陣深くに入ってアドバンテージを得ると、SOルーカスがスペースの空いた左へ長いパスを放り、それを受けたWTB栗原がトライを決めた。
ルーカスは、56分にはキックを使ってマッガーンのトライを演出。
勢いに乗るブラックラムズ東京は、62分にはカウンターでつないでWTB西川大輔がフィニッシャーとなった。
追いかけるレッドハリケーンズ大阪は65分、敵陣深くでプレッシャーをかけてターンオーバーし、新加入NO8ナエアタ ルイのトライにつなげる。77分にはWTBスルンガもファイブポインターとなり、14点差に詰めたが、リスタート後、ブラックラムズ東京がボールを確保すると、途中出場のSH南昂伸がダミーからラックサイドを抜けて軽快なフットワークでゴールへ走り切り、勝負は決まった。
9日には、広島のバルコムBMWスタジアムでディビジョン2(2部)が開幕し、日野レッドドルフィンズがマツダスカイアクティブズ広島に43-14で勝っている。
昨季までトップリーグで戦った経験がある日野レッドドルフィンズは、15-14で迎えた前半40分、ドライビングモールでゴールに迫ったあと、PR山崎基生が突っ込んで得点し、リードを拡大。
後半には、スクラムでペナルティトライを獲得するなど3トライを追加し、アウェイでの開幕戦に勝利した。
なお、愛知の豊田スタジアムで予定されていたトヨタヴェルブリッツ×静岡ブルーレヴズ戦(ディビジョン1)は、中止。1月4日時点で、静岡ブルーレヴズにおいて新型コロナウイルス感染症の陽性判定者4名と濃厚接触者1名が発生し、これらの当該者を除き試合登録メンバーはそろっていたが、試合前日の8日、新たに感染が疑われる体調不良者が発生したと報告があり、専門家の意見も踏まえ、他にも感染者が存在することが想定されることから、中止が決まった。