いよいよだ。
1月8日から新しい国内最高峰リーグ、『ジャパンラグビー リーグワン』の試合が始まる。
同日はディビジョン1の試合が3試合開催され、9日にはディビジョン1=2試合、ディビジョン2=1試合、10日にディビジョン2=1試合。
各チーム、十分な準備期間を経て初戦だ。戦う方も観る方も力が入る。
このワクワク感はなんだろう。
なんだかワールドカップの時の感覚と似ている。
だって東京サントリーサンゴリアスには現役オールブラックスのダミアン・マッケンジーがいて、初戦の対戦相手、東芝ブレイブルーパス東京には日本代表のFLリーチ マイケルがいるのだ。
1月8日、味の素スタジアム(15時30分キックオフ)でおこなわれるサンゴリアス ×ブレイブルーパスの一戦は熱い80分になる。
FBとして先発するマッケンジーは、「僕のプレースタイルは日本のラグビーと合っていると思う。リーグワンは新しいリーグで楽しそうだから来たんだ」と話す。
し烈なポジション争いが繰り広げられるオールブラックス。自分の舞台をスーパーラグビーではなく、リーグワンに求めたマッケンジーは、日本でプレーしたことで自分は進化したと証明しなければいけない。
「ニュージーランドに戻ってすぐにオールブラックスに選んでもらえるようなパフォーマンスをする」と誓うから、頼もしいし、楽しみだ。
マッケンジー vs リーチのマッチアップは、ほんの一例だ。同カードでは他にも、オーストラリア代表のCTBサム・ケレビ(東京サントリーサンゴリアス) vs オールブラックスとして経験豊富なFLマット・トッドの対決も見られる。
両チームには日本代表選手もたくさんいる。2023年のワールドカップへ向けて、それぞれのアピールも注視したい。
この府中ダービーと同日、同時刻にキックオフとなるのがNECグリーンロケッツ東葛×横浜キヤノンイーグルスだ。柏の葉公園総合競技場(千葉)で、新生グリーンロケッツが始動する。
同チームを新生と呼ぶのは、昨季までの陣容と大きく変わったからだ。新リーグ開幕に向けて15人の新戦力を加えた。戦い方も大きく変わるだろう。
開幕直前に違法薬物所持で逮捕者が出たことを受け、PR瀧澤直主将は「必死に戦う姿で少しでも信頼を取り戻したい」とチームを代表して決意の言葉を口にする。
初戦で注目されるのが、横浜キヤノンイーグルスから移籍の田中史朗、宗像サニックスブルースから移籍のレメキ ロマノ ラヴァが、9番、10番で出場することだ。
プレシーズンマッチですでに試していたとはいえ、レメキをSOで起用するのは珍しく、アタッキングなスタイルを目指すチームの意図が伝わってくる。
対する横浜キヤノンイーグルスは、日本人選手で組んだBKで初戦に挑む。「リーグワンを、若い日本人選手をインターナショナルレベルに近づけるものにしないと」と話す沢木敬介監督の心意気が感じられる選手起用である。
ディビジョン2の第1節の試合で注目されるのが10日におこなわれる三菱重工相模原ダイナボアーズ×花園近鉄ライナーズの一戦だ(秩父宮ラグビー場/13時キックオフ)。
ライナーズの10番には現役オーストラリア代表のクウェイド・クーパーがいる。天才的プレーで観る者をワクワクさせるプロフェッショナル中のプロフェッショナルでエンターテイナー。
リーグワンには、本当に世界的スターが多いなあ。
強力な寒波が日本列島を襲っても、試合が始まればきっと寒さなんて忘れる。80分って短い、と思う。
幸せな週末は5月まで続く。