ラグビーリパブリック

中部大春日丘が日本航空石川を下し2回戦へ。鹿児島実、静岡聖光学院も1回戦突破

2021.12.27

中部大春日丘(オレンジ)×日本航空石川。ラインアウトの競り合い(撮影:松本かおり)


 東大阪市花園ラグビー場で幕を開けた「第101回全国高校ラグビー大会」は、12月27日に1回戦がおこなわれ、昨年度ベスト8だった中部大学春日丘高校(愛知)は北信越の名門校である日本航空高校石川(石川)と対戦し、33-5で勝った。

 中部大春日丘が最初にスコアボードを動かしたのは前半12分だった。連続攻撃で敵陣22メートルライン内に入り、SH堀陽人が判断よくキック、それに反応した主将のWTB小池陽翔が先制トライを決めた。26分にはNO8湊優真、FL浜浦幸太郎、CTB山田健斗の好走でチャンスとなり、SO関口流瑞がフィニッシュ。28分にもテンポのいい連続攻撃からPR中村大飛がトライゲッターとなり、SH堀のゴールキックも好調で、21-0で折り返した。

 中部大春日丘はさらに後半2分、相手のミスでボールを奪い返すと、たたみかけてタックラーをかわしたSH堀がインゴールに押さえ、点差を広げた。

 対する日本航空石川は後半5分、敵陣でのスクラムからボールを動かし、CTBトゥポウ トゥリマファが中央を突破、力強い走りでゴールへ走り切り、チームを元気づけた。

 しかし、日本航空石川はその後も何度かチャンスを作ったが、中部大春日丘がプレッシャーをかけて追加点を許さなかった。

 逆に中部大春日丘は、24分にCTB黒嵜柊希のトライで突き放し、勝利を引き寄せた。

 勝った中部大春日丘は、30日の2回戦でBシードの常翔学園(大阪第1)と対戦する。

近大和歌山を相手に10トライを挙げた鹿児島実業(撮影:松本かおり)

 2年連続21回目出場の鹿児島実業も1回戦突破だ。2年ぶり3回目の出場となった近畿大学附属和歌山高校と対戦し、68-0と圧倒した。

 鹿児島実は前半10分、スペースが空いた右サイドを攻略し、FL伊藤翔未がゴールに持ち込み先制。しぶといディフェンスで対抗していた近大和歌山に対し、14フェイズを重ねた16分にはSO山口翔永のチップキックにFB伊知地啓匡が反応してトライを決めた。20分には自陣深くからのカウンターでBK陣が躍動し、SO山口がフィニッシュ。ハーフタイム前には、28分にもトライを決めていたWTB山内義信がSO山口からのキックパスを受けてゴールへ走り切り、33-0で折り返した。

 鹿児島実は後半も手を緩めず5トライを追加。13分には得点を目指す近大和歌山が22メートルライン内に攻め込んだが、鹿児島実のWTB山内がインターセプトで80メートル以上独走し、ハットトリックを決めている。

 意地を見せたい近大和歌山は後半17分と18分にもゴールに迫ったが、鹿児島実は堅守でノートライに抑え、完封となった。

 鹿児島実は2回戦でBシードの國學院久我山(東京第1)に挑む。

高知中央とのスクラムに挑む静岡聖光学院のフロントロー(撮影:松本かおり)

 2年ぶりに花園でプレーする静岡聖光学院高校は、3年連続7回目の出場となった高知中央高校と対戦し、34-0で勝って2回戦進出を決めた。

 静岡聖光学院は前半4分、敵陣10メートルライン手前のスクラムから展開し、FB立山一希が4人のタックルをはらってゴールへ走り切り先制した。15分にはCTB松下航大がディフェンスを破り、トライ。30分にもゴールに迫ると、LO松井晴一郎が仲間の後押しを受けてインゴールにねじ込んだ。

 19-0で折り返した静岡聖光学院は、後半6分、ゴールに迫って中央の密集からボールを動かし、FB立山がフィニッシュ。さらにペナルティゴールで加点すると、試合終了間際にはゴール前のPKスタートからPR野村裕斗のトライで締めくくった。

 高知中央も何度かチャンスになりかけた場面はあったが、ハンドリングエラーやタッチキックミスなどで得点につなげることはできなかった。

 静岡聖光学院は30日の2回戦でBシードの佐賀工業と対戦する。

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